研究課題/領域番号 |
03228205
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
古田 公人 東京大学, 農学部, 助教授 (80143402)
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研究分担者 |
岸桐 一正 東京大学, 農学部, 教授 (60211158)
箕輪 光博 東京大学, 農学部, 助教授 (60011996)
木村 清孝 東京大学, 文学部, 教授 (40140355)
多田 孝正 大正大学, 仏教学部, 助教授 (80086040)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1991年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 環境倫理学 / 旧約聖書 / 原始仏教 / 大乗仏教 / 社寺林 |
研究概要 |
I 環境倫理学と関係する旧約聖書の自然観 地球的規模での環境破壊の進行に直面し、環境倫理学が考えられている。環境倫理学は生態学を基礎に、自然物の権利と世代間の契約という性格を持つ。このうち、世代間の契約は、ノアの大洪水の後で神がノアとその子孫とに結ばれた契約と類似の性格,すなわち契約の一方のみが責任を負うという特徴を持つ。自然物の権利はアニミズムとの関係で最も問題の多いものであるが、旧約聖書によれば神に祝福された被造物として理解されていて、自然物に霊の存在を認めずにすむことができる。 II 仏教思想による新たな自然観の構築の可能性 シャカの言葉は自然に対するみずみずしい観察眼と、動物に対する深い共感の気持が表現されている。このような特徴は大乗仏教の主要な経典類からは消える。しかし、「一切衆生悉有仏性」という重要な概念が現われる。この思想に含まれる仏身観は中国においては実体のあるものとして理解されるようになり、日本においては「草木成仏」として発展した。この思想をもとに新たな自然観の構築を求める声があるが、この言葉も宗教的経験がなくては単なる説明にすぎないことが「道元」によって指摘されている。 III 社寺林の管理 比えい山と、岐阜県横蔵寺の調査をした。比えい山は古くよりスギの植林が行われ、横蔵寺も雑木林からスギ林への転換が行われ、スギは用材として使用されている。
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