研究課題/領域番号 |
03228210
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森澤 眞輔 京都大学, 工学部, 助教授 (50026340)
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研究分担者 |
米田 稔 京都大学, 工学部, 助手 (40182852)
堀内 将人 京都大学, 工学部, 助手 (00157059)
井上 頼輝 京都大学, 工学部, 教授 (90025891)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1991年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 紙資源 / 数学モデル / ライフサイクルアセスメント / リサイクル / 古紙 / 紙廃棄物 / 廃棄物処理 / 紙 |
研究概要 |
本研究では、紙資源のリサイクルを推進することにより、純資源の消費と紙廃棄物処分を共に減少させる高度循環型社会・技術システムの有り様を展望することを目的にしている。まず、わが国における紙資源のライフサイクルを過去10年を対象に把握し、これらに影響を及ぼす因子を抽出した。初年度に構築した物質収支型の数学モデルの境界条件となる、紙資源(パルプ、木材、木材チップ、紙・紙製品、古紙)の輸出入の経年変動の特性を、実質国民総支出、実質民間設備投資、為替レ-ト、紙・板紙製品の在庫水準、内外の紙資源価格差、等の経済因子との関連に注目することにより、回帰分析した。これらの解析によって、紙資源の輸出入には、内外の価格差のような単純な経済因子ではなく、むしろ資源の長期安定的確保ともいうべき高度な政策判断によっている面が強いことを示唆した。同時にこれらの因子間の相関関係を、初年度に構築した物質収支型の数学モデルに組み込み、より実用性の高いモデルに改良し、わが国における紙資源の流動を過去10年間を対象に数値シミュレ-ションによって解析し、紙資源流動の実績値と比較することにより、モデルの妥当性を吟味した。ついで、マクロ経済指標の想定伸び率から紙・板紙の需要量を推定し、紙資源の回収・再利用が、わが国の紙資源循環にどの様な影響と効果をもたらすかを解析した。都市における廃棄物処理の圧迫要因である事業所系紙廃棄物の発生量を抑制するために、上級古紙の回収率を向上させるだけでは、回収した古紙を例えば中下級印刷情報用紙の生産原料として消費しなければ、システム全体としての資源循環効果は期待できないこと、等を示した。 次年度は、紙資源流動にかかわる政策判断に伴うあいまいさを評価対象に加えて、より現実的に紙資源の流動を分析・評価できるように、数学モデルをファジィシステムモデルへグレ-ドアップすることを目指す。
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