研究課題/領域番号 |
03229110
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊藤 誠 東京大学, 経済学部, 教授 (10012121)
|
研究分担者 |
須藤 修 東京大学, 新聞研究所, 助教授 (10179286)
河村 哲二 帝京大学, 経済学部, 助教授 (20147010)
小幡 道昭 東京大学, 経済学部, 助教授 (10152555)
野口 真 文教大学, 国際学部, 助教授 (80146125)
高橋 洋児 静岡大学, 法経短期大学部, 教授 (40022313)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1991年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
|
キーワード | 情報技術 / 資本主義 / 産業構造 |
研究概要 |
高度情報技術が資本主義経済に与えつつある広範な影響に関して、総合的かつ具体的に検討するなかで、次のような点が明らかになった。 1.現在進んでいるコンピュ-タを核とする労働過程の再編は、産業革命以来、一貫して進められてきた労働の単純化とは性質を異にする労働の変容をもたらしつつある。そうしたなかで、コンピュ-タの普及は失業問題をもたらすというよりは、今後高度情報技術に対応する新たな性質の労働の吸収を生む傾向が生じると考えられる。 2.高度情報化の進展は、一方において管理部門の統合力を高め、技術の一極集中化をもたらし、巨大企業を中心に経済のグロ-バル化を促進する。しかし、他方においては、それはまた、地域間の水平的なネットワ-ク的な結合を進める性質も備えており、分権的な社会システムの成長を生み出してゆく側面ももっている。いずれの側面が強くでるかによって、今後の世界経済における異なったタイプの市場圏が複数形成されてくる可能性がある。 3.〈流通〉や〈金融〉への情報技術の適用は、これまで比較的安定的であったこれらの部面における機構・制度に対して、急激な変化をもたらしつつある。これは、市場が本質的にかかえている不確実性が、情報処理の技術になかで大きくその姿を変えてきつつあることの反映といってよい。このような基本的な認識にたって、この側面における変化を具体的・個別的に分析してきた。 今後は、以上のような側面に、消費過程や国際的な影響などを含め、さらに総合的な研究に発展させてゆく。
|