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生理活性ペプチドの動的水和構造のシミュレ-ションによる研究

研究課題

研究課題/領域番号 03231211
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

平田 文男  京都大学, 理学部, 助教授 (90218785)

研究分担者 片岡 洋右  京都大学, 理学部, 助手 (30025407)
郷 信広  京都大学, 理学部, 教授 (50011549)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードポリペプチド / 低周波数モ-ド / 溶媒和自由エネルギ- / 多重極小構造 / ポテンシャル表面 / 積分方程式理論 / 分子動力学 / 基準振動解析
研究概要

前年度に採択された研究課題において、我々は水溶液のポリペプチド(メリチン)の分子動力学シミュレ-ションを行ない、そのトラジェクトリを本質的には基準振動モ-ドの方向に射影することによりペプチドの低周波数モ-ドに対する溶媒効果に関していくつかの興味深い結果を得た。その一つとして溶液中のペプチドのポテンシャル表面が真空中と大きく異なり多重極小構造を有することを示唆する結果を報告した。このポテンシャル火面がどのように変化したかを明らかにするためにはペプチドの溶媒和自由エネルギ-を求める必要があり、それは現在のシミュレ-ションの能力をはるかに越えた問題である。本研究ではペプチドのポテンシャル表面に対する溶媒の影響を明らかにする目的で液体論の積分方程式理論に基づきメリチンの溶媒和自由エネルギ-を評価した。その結果の一部を以下に報告する。これまで積分方程式の方法は小さな分子の溶媒和構造の解析では多くの問題に適用され数々の成果を納めているが、ポリペプチドに対する応用としては本研究が最初のものである。
ペプチドの基準振動モ-ドのうち第一、第二の低い周波数をもつモ-ド変向に沿った自由エネルギ-プロファイルを計算した結果、次のことが分かった。(1)いずれの場合も、真空中のコンフォメ-ションエネルギ-(Econf)は二次式に近い振る舞いを示す。このことは真空中におけるペプチドの低振動モ-ドの運動が調和振動子に近い振る舞いをするという以前に得た結果と符合している。(2)溶媒和自由エネルギ-(Δμ)はより複雑な構造をしており、これが溶質の全自由エネルギ-に見られる多重極小構造の要因になっていることは明らかである。(3)多重極小構造は少なくとも二つの異なる仕方で作り出される。(a)単に溶媒和自由エネルギ-の極小をそのまま反映する場合、および(b)EconfとΔμの間のバランスの結果生み出される場合である。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 北尾 彰朗,平田 文男,郷 信広: "The Effect of Solvent on the conformation and the collective motions of Protein:Normal mode analysis and molecular dynamics Simulations of melittin in water and in vacuum." Chemical Physics. 158. 447-472 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 平田 文男: "Interactionーsite representation of the SimoluchowskiーVlasov equation:The spaceーtime correlation functions in a molecular liquid." Journal of Chemical Physics. 96. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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