• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

臨界現象としての地球の乱流ダイナモ

研究課題

研究課題/領域番号 03232208
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関神戸大学

研究代表者

伊東 敬祐  神戸大学, 理学部, 教授 (00030792)

研究分担者 高安 秀樹  神戸大学, 理学部, 助教授 (00183062)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード地磁気逆転 / 乱流ダイナモ / 臨界現象 / 相転移 / 自己組識化
研究概要

地球外核の流体運動は、乱流状態にあると考えられる。核内の乱流渦がそれぞれ局所的ダイナモを作ると仮定して、モデルを考えた。乱流渦のダイナモを単純化して一つのスピンと見なして、乱流渦間の磁気的相互作用を求め、全体のマクロな挙動を求めた。最も単純なモデルとして2次元正方格子上に乱流渦ダイナモを配置したモデルのマクロな磁場の挙動を計算した結果、この乱流ダイナモは、エネルギ-が低いと、磁気の向きが一定方向に固定されるが、エネルギ-が高くなると、逆転が起るようになることを示した。特にこの相転移の近傍では、逆転間隔のひん度分布がべき分布となること、又磁気の強度の分布は、正・逆方向にそれぞれ正規分布に近い分布となることを見出した。
地球磁場の逆転間隔のひん度分布は、通例は指数分布と解釈されているが、過去165MAの逆転間隔すべての統計をとると、ひん度分布はむしろべき分布に近いことを見出した。上記のモデルの臨界点での性質はこれと一致する。又、地磁気逆転の従來のカオス・モデルは、どれも基本的な振動を持っていて古地磁気の観測と一致しなかったが、上記の単純モデルの強度変化は、古地磁気の強度変化の統計とも一致しているこのモデルに、地磁気逆転に伴うエネルギ-損失をとり入れると、モデルの状態は自然と相転移の臨界点に自己組織化されることを確かめた。このことは、何故地球磁場が、モデルの臨界的振舞いと似た挙動をするのかを無理なく説明している。今後、モデルを改良して、地面上に乱流渦ダイナモを配置した時、一様格子ではなくフラクタル格子上に配置した時、又磁気的相互作用だけでなく流体力学的相互作用も考慮した時のモデルの挙動を研究する予定である。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.Seki: "A Phaseーtransition modil for Geomagnetic Polarity Reversals" Jour.Geomag.Geoelect.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

URL: 

公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi