研究課題/領域番号 |
03233216
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
奥 彬 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (50027885)
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研究分担者 |
原田 俊郎 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (30135628)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | カルベノイド / ア-ト型化合物 / 立体制御 / 有機亜鉛化合物 / 臭素・金属交換反応 |
研究概要 |
有機合成化学において炭素・炭素結合を高選択的かつ高効率で形成する新たな反応手法の開発は重要な研究課題である。これまでに知られた数多くの様式の研究のなかで、有機金属化合物は実に多様な反応特性を示すことが明らかにされ、重要な重要な役割を果たしてきた。本研究では、そのなかで超原子価型の典型金属化合物の一つである安定な金属ア-ト型化合物と、これとは対照的に原子価欠損型炭素活性種のカルベンと等価な性質を有するカルベイノイドとに注目し、これら二つの特性を組み合わせに新たな合成反応開発すべく研究を進めた。 1.亜鉛ア-ト型カルベノイドの立体選択的な調製法の開発: 臭素・亜鉛ならびに臭素・リチウム交換反応によるジブロモアルケンからのカルベノイド発生を各種の条件で検討したところ、Bu_3ZnLiとの反応は反応条件にかかわらず速度論支配で進行するのに対して、BuLiとの反応では、滴下方法及び反応試剤の量論関係を選択することにより、速度論支配と熱力学支配の立体選択性を制御できることを見いだした。さらに、速度論支配条件下での臭素・亜鉛ならびに臭素・リチウム交換反応の立体選択性の傾向は一連のジブロモ化合物の間でよく似ており、いづれもよりこみあいの大きい臭素原子上で優先的に進行することが判った。 2.分子内アルキル化反応により中間体として生成する有機亜鉛化合物の有機合成への応用: 各種のgemージブロモ化合物とトリアルキル亜鉛ア-ト錯体との反応により発生した有機亜鉛化合物がPd(0)触媒を用いれば塩化アシルや1ーブロモアルケン、さらにはアリ-ルハライドなどの求電子試薬と効率的に反応し、原料ジハロゲン化合物への連続的炭素鎖導入が実現できることが判った。
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