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超原子評中間体への反応機構論的アプロ-チ

研究課題

研究課題/領域番号 03233217
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

奥山 格  大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (40029484)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード超原子価中間体 / スルフラン / 環状スルフィン酸エステル / スルフィン酸 / 酸素同位体元素 / 同位体交換速度 / 開環反応 / 環化反応
研究概要

5および6員環状のスルフィン酸エステルとして3Hー2,1ーベンツオキサチオ-ル1ーオキシド(1__〜a)および3,4ージヒドロー2,1ーベンツオキサチイン1ーエキシド(1__〜b)を合成し,その水溶液中での反応挙動を調べた。アルカリ水溶液中では速やかに開環して対応するヒドロキシスルフィン酸(2__〜aおよび2__〜b)を与えるのに対し,強酸中では2__〜が閉環して再び1__〜を生成することがわかった。反応速度を測定したところ,開環速度比は1__〜a/1__〜b=160,閉環速度比は2__〜/2__〜b=1.5となり,ともに5員環の方が反応性が高いことがわかった。
H_2^<18>Oを含む酸性水溶液中で1__〜aおよび1__〜bの酸素同位体交換を行い,^<18>Oで標識された基質(^<18>O含量33〜35%)を得た。この標識基質を用いてアルカリ開環(加水分解)を70〜90%進行させたのち,未反応の基質を抽出回収して^<18>O含量をマススペクトで調べた。しかし,アルカリ加水分解中には酸素同位体の交換は殆んど起っていなかった。一方,2MHCeO_4水溶液中での酸素同位体交換を調べたところ,その速度比はおおよそ1__〜a/1__〜b=1/4.7であった。開環,閉環ともに5員環エステル1__〜aの方が速いにもかかわらず,同位体交換は6員環エステル1__〜bの方が速い。この結果は,同位体交換が開環ー閉環という過程を経て起こるのではないことを強く示唆している。すなわち,超原子価中間体を経て同位体交換が起こっていると考えられる。酸性条件ではスルフィニル酸素がアピカル位に配置した中間体を生成するのに対し,アルカリ条件ではスルフィニル酸素がエクアトリアル位に配置するために同位体交換が起こらないものと理解される。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 奥山 格: "Dual Reactivity of Methoxymethyl Benzenesulfenate in Nucleophilic Substitution" Journal of Organic Chemistry. 57. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 奥山 格: "Oxygen Isotope Exchange during Acid Hydrolysis of a Sulfinate Ester.Evidence for Hypervalent Intermediate" Journal of American Chemical Society.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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