研究課題/領域番号 |
03234103
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
戸川 達男 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教授 (40013859)
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研究分担者 |
山越 憲一 北海道大学, 応用電気研究所, 助教授 (40014310)
永田 晟 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (30087069)
田中 正夫 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (40163571)
神谷 暸 東京大学, 医学部, 教授 (50014072)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1991年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | 適応性組織構築 / 血管構築 / ずり応力 / 骨成長 / 残留応力 / 筋運動単位 / 筋電図 / 枝分岐 |
研究概要 |
本研究は、生体における合目的的構造の構築における自律分散機能を生体の種々の器官について解明しようとするものであり、以下に成果の概要を分担課題ごとにまとめ、公募班研究の成果との関係も記す。 1.組織構築と適応についてのシステム的考察(戸川達男):生体組織の適応性構造変化には、局所の自律機能のみで実現されるものと中枢機能が関与するものがあり、自律分散機能と集中機能の関係としてとらえる必要があることを示した。 2.血管の適応性(神谷瞭):血管の適応性形態変化にずり応力が関与していることを初年度すでに報告したが、ずり応力が生理的条件で変化することを考慮して検討した結果、最大運動負荷時において最も効率よく酸素輸送が行われるようになっていることを示した。 3.骨の適応性(田中正夫):局所の応力を参照して骨の成長・吸収が起こるとする局所性モデルにより、骨の適応性再構築を発展させた。モデルから、無負荷時にも残留応力が存在することが推定され、実際の骨の残留応力デ-タにより、検証を行った。 4.筋の適応性(永田晟):すでに筋の適応性は、運動単位の動員による可逆性変化と、筋組織の不可逆性変化によることを示した。今年度は運動単位の動員について、筋電図による運動単位の同定法を確立し、収縮パタンとの相関を明かにした。 5.樹木の枝の適応性(山越憲一):前年に引き続き、23種の樹種でとくに成長期における適応性変化を観察し、休眠期と同様の法則が成り立っていることを示した。また、枝の分岐部周辺の表層応力分布の数理解析により、枝の形態は表層応力分布を一様化していることを示した。 なお、公募班(赤沢堅造、榊原学、村上富士夫)では神経系の適応性についての研究成果を得ており、全体をまとめる方向に進んでいる。
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