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哺乳類のレック繁殖における自律分散機構

研究課題

研究課題/領域番号 03234222
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関専修大学

研究代表者

長谷川 真理子  専修大学, 法学部, 助教授 (00164830)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1991年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードレック繁殖 / 雄間競争 / セル・オ-トマトン / 繁殖成切度 / いじわる行動(spite) / 雌による配偶者選択
研究概要

筆者が1987年から1989年にかけて、英国サセックス州のペットワ-ス公園に生息するダマジカのレック繁殖行動を調査した資料を分析し、レック繁殖における雄どうしの闘争の機能の解明と、レックにおける雄間の繁殖成功度の偏りを表わすシミュレ-ション・モデルの開発に関して研究をおこなった。
ダマジカは、レック内において頻繁に雄どうしが闘争を行なうが、その闘争にどのような意味があるのかは不明であった。分析の結果、レック内での闘争のほとんどは勝敗の結着があいまいな、60秒以下の闘いであること、闘争のほとんどは、闘争をしかけた個体もしかけられた個体も、なわばり内から雌のほとんどすべてを失う結果に終わること、闘争に勝つことと繁殖成功度との間には相関がないこと、なわばり内の雌の数が少ない雄が、なわばり内に多くの雌を持つ雄に対して闘いをしかけることが明らかとなった。なわばり内にいる雌の数と各雄の繁殖成功度との関係を分析すると、レック内にいる雌の、各雄のなわばりへの分布の分散が大きいほど(つまり分布に偏りがあるほど)、各雄の繁殖成切度間の分散も大きくなることがわかった。これよりダマジカのレックで行なわている闘争は、配偶の確率の低い雄が、レック内の雌の分布の偏りを平均化し、特定の雄の配偶のチャンスを低める機能を持っていることが推測される。
上記のようなレック内の闘争による、雌の移動、雌が他の雌のいるところへ行きたがる傾向などを組み込み、実際のデ-タから得られた値を導入して、レック内の各雄をそれぞれ一つのセルとみなし、セル・オ-トマトンの考えでレック繁殖のモデルを開発した。これについては、いくつかの点について改良をほどこしている段階である。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Mariko HiraiwaーHasegawa: "Maleーmale fighting in fallow deer leksーIf you can't beat them,disturb then" Animal Behaviour.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Mariko HiraiwaーHasegawa & Hiromi Seno: "A simulation model of lek mating in fallow deer:maleーmale competition,female choice and female copying." American Naturalist.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 長谷川 真理子: "クジャクの雄はなぜ美しい?" 紀伊國屋書店, 220 (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 長谷川 真理子: "配偶システム" 学会出版センタ-, (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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