研究課題/領域番号 |
03236212
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
首藤 紘一 東京大学, 薬学部, 教授 (50012612)
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研究分担者 |
影近 弘之 東京大学, 薬学部, 助手 (20177348)
大和田 智彦 東京大学, 薬学部, 助手 (20177025)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | レチノイドレセプタ- / 核レセプタ- / レチノイン酸 / 癌治療 / DNA / DNA対掌体 / 対掌体 / アンチセンスDNA |
研究概要 |
過去数年に亘るレチノイドの構造と活性との研究に関連して発見したレチノイドレセプタ-は核内のレセプタ-であり、生命の中枢を制御するものである。本研究は、このレセプタ-の機能を調節しうる分子を合成しようとするものである。 この目的のために、レチノイン酸レセプタ-遺伝子あるいはレチノイドによって制御される遺伝子の転写制御部位に強く結合する分子の合成を企画した。そのための方法として、我々はDNAの対掌体の合成を進めた。DNA対掌体が遺伝子と相互作用しうるか否かは不明であったが、本研究によってはじめて対掌体がDNAあるいはRNAと相互作用をもつことを明らかにした。この結果、対掌体がアンチセンス化合物として働きうることとなり、現在、配列特異性の検討を進めている。 さらに、meso体と名づけたDNA,L体とD体とが交互に結合しているDNAに興味深い性質をみいだした。特定の配列をもつ場合にDNAと結合する。従って、これもアンチセンスDNAとして作用しうることが判った。 以上の結果をもとに、遺伝子三重鎖の形成を目標としたDNA対掌体を合成しつつある。 将来には、これらアンチセンス体が、DNAあるいはDNA関連物質である必要はないとの認識のもとに、もっと自由に化合物を分子設計すべきときになったと考えている。そのためにはDNAとタンパク(レセプタ-)との結合の解析が必要であり、目下、レチノイドレセプタ-とDNAの複合体解析のための基礎デ-タを集めている。
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