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抗がん性抗生物質によるDNA分子の微細構造の認識と修飾及び活性変動

研究課題

研究課題/領域番号 03236221
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

駒野 徹  京都大学, 農学部, 教授 (30026413)

研究分担者 植田 和光  京都大学, 農学部, 助手 (10151789)
酒井 裕  京都大学, 農学部, 助教授 (60089117)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード活性酸素 / DNA鎖切断 / アルカリ不安定部位 / ブレオマイシン作用 / 塩濃度とブレオマイシン / 遷移金属イオンの効果
研究概要

DNAは部分的にパリンドロ-ム構造をとるなど複雑な高次構造をしており、このような高次構造がブレオマイシンなどの抗がん性抗生物質により認識され、DNA鎖切断が引き起こされている。本研究では、DNAが有する活性ドメインの1つとして、ファ-ジG4の相補鎖DNA合成開始領域(oric領域)に対するブレオマイシンによる修飾並びに切断作用について詳細に検討した。DNAはその立体構造を保つために適当な塩濃度を必要とするが、一方ブレオマイシンは高塩濃度では殆んど作用しない。さらに、DNAの高次構造でブレオマイシンの作用が異なることが十分にあり得る。DTT存在下0ー50mMのNaClを変化させてブレオマイシンの作用を調べたところ、2本鎖DNAと1本鎖DNAとで著しく作用が異なることが明らかとなった。2本鎖DNAでは10mMのNaCl濃度の時にブレオマイシンによる切断が最大となった。また、塩濃度が50mMを越すと殆んど切断されなくなった。これはブレオマイシンのスルホニウムイオンとDNAのリン酸基の結合が低下するためと考えられた。ブレオマイシンとFeとの結合は高塩濃度ではむしろ強められていた。10ー50mMの塩濃度でDNAの吸光度に変化はなかったので、10mMの塩濃度下でDNAは安定な構造をとっていると考えられる。一方、1本鎖DNAでは、部分的にしかブレオマイシンに対して感受性を示さなかった。その部位とは、従来示されていたステム・ル-プ構造のIであった。ステム・ル-プIは、oricの活性において、DNAプライマ-ゼ認識部位の1部と考えられており、事実プライマ-ゼによりプライマ-ゼRNAが合成される位置は、ステム・ル-プIの3'側にCTGとして存在している。他のステム・ル-プ構造(II,III)もまたブレオマイシンに感受性であったことから、その存在は確認されたが同時にこれらとは別のステム・ル-プ構造の存在することが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kazumitsu Ueda: "Alternative secondary structures in the phage G4 origin of the complementary DNA synthesis:effects of NaCl concentration on bleomycinーDNA interaction" Biosci.Biotech.Biochem.56. 394-398 (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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