研究課題/領域番号 |
03236234
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
中嶋 直敏 長崎大学, 工学部, 助教授 (80136530)
|
研究分担者 |
國武 雅司 長崎大学, 大学院海洋生産科学研究科, 助手 (40205109)
吉川 信也 姫路工業大学, 理学部, 教授 (40068119)
|
研究期間 (年度) |
1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 生体電子移動 / チトクロム酸化酵素 / 再構成膜 / 再構成膜電極 / チトクロムC / サイクリックボルタンメトリ- / 電気化学測定 |
研究概要 |
チトクロム酸化酵素は、ミトコンドリア内膜の呼吸鎖における生体電子伝達系の末端に位置し、還元型チトクロムCより電子を受けとり酸素の水への還元を触媒する重要な膜酵素である。ここでは、この酸化酵素を含む再構成膜を作成し、これを金属電極上に吸着させ、電気化学的手法でその機能を解明することを目的として研究を行い以下の成果を得た。 まず、末端にチオ-ル基をもつ新規化合物1__〜および2__〜を合成した。チトクロム酸化酵素はウシ心臓より硫安分画と透析の繰り返しにより抽出・精製した。次に、1__〜、2__〜あるいはオクタデシルメルカプタンを5モル%を生体脂質(ジオレオイルフォスファチジルコリン、ジオレオイルフォスファチジルエタノ-ルアミン)と混合し、コ-ル酸ミセル法により酸化酵素を含む再構成膜を作成した。再構成膜の電極の固定化は、上述の再構成膜作成時にメンブレンチュ-ブ内に中に入れる方法で行った。2日間の透析後、電極を取り出し、空気に触れることなく、電気化学セルに固定し、サイクリックボルタンメトリ-(CV)及びディファレンシャルパルスボルタンメトリ-にて電子移動挙動を調べた。CVでは速い走引速度では、ピ-クは現れないが、5mV/秒以下のスキャンでは、0.1V(対SCE)近傍に明確なピ-クが観測された。酸化酵素を含まないコントロ-ル実験では、全くファラデ-電流は見られなかったことより、CVのピ-クは、酸化酵素の電極による環元電流と考えられる。チトクロムCと電極に固定化された酸化酵素の相互作用、メルカプタン化合物の影響など詳細な検討を続けている。
|