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表面光触媒反応による半導体薄膜成長に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 03239204
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

藤田 静雄  京都大学, 工学部, 助教授 (20135536)

研究分担者 藤田 茂夫  京都大学, 工学部, 教授 (30026231)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1991年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
キーワード光触媒 / 有機金属気相成長 / 質量分析 / 低温成長 / 組成制御 / 伝導性制御
研究概要

1.ZnSe、ZnS、CdSe、CdS、ZnSSe、ZnCdSe、ZnCdsの有機金属気相成長(MOVPE)の際にキセノンランプ光を照射した。基板表面の雰囲気ガスを差動排気して質量分析した結果、光照射時にアルキル亜鉛の分解が促進されることが判明した。また、アルキルカドミウムの分解は低温で行われているので、光照射によってもそれは促進されないことがわかった。この結果、表面での光化学反応素過程として、表面に化学吸着したアルキル亜鉛が光照射によってアルキル基を脱離させ、そこに生じた活性なZnボンドとアルキルカルコゲンとの反応によって膜が成長するというモデルを提案した。さらに、光照射効果がアルキル亜鉛の分解に対して選択的な効果を持つことを応用して、光のオン、オフにより組成の異なる多層構造を作製するという新しい組成制御の方法が可能となった。
2.GaAsのMOVPE成長においては、光触媒反応による大幅な成長速度の増加は見られなかった。このことから、IIIーV族半導体では本質的に光触媒反応のcriteriaが成立しないことも考えられたが、他の原料の選択によりそれが満たされることも考えられるので、この問題に関しては今後の研究が望まれる。
3.エビ層の結晶学的、光学的、電気的諸特性、それらと成長条件との関係を調べ、光照射により成長した膜の品質が優れていることが判明した。特に、GaAs基板に格子整合したZnSSeでは、X線ロッキングカ-ブの半値幅が40秒程度の良好な膜が得られ、この値は、不純物を大量に添加しても大きく劣化することはなかった。
4.光触媒反応による成長では、光により生成された過剰のキャリアによる強い非平衡状態が生じている。このような状態下での欠陥生成過程を理論的に解明した結果、補償欠陥が減少し、不純物添加に光照射が有効な役割を果たしうることが判明した。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 藤田 静雄: "PhotoーAssisted Metalorganic Vapor Phase Epitaxial Growth of WideーGap IIーVI Semiconductors" Journal of Crystal Growth.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 藤田 静雄: "Composition Control by PhotoーIrrodiation in MOVPE of ZnCdSe and ZnCdS Alloy Layers and Multilayered Structures" Journal of Electronic Materials.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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