研究課題/領域番号 |
03240221
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
大越 正敏 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (90112177)
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研究分担者 |
渡辺 直寛 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (30230981)
対馬 国郎 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (50217296)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1991年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 人工格子 / 磁気光学効果 / 強磁性共鳴 / レ-ザアブレ-ション / 表面・界面 / 磁気異方性 / エキシマレ-ザ |
研究概要 |
1)金属人工格子の生成過程を明らかにする目的で,Feスパッタ膜の成長初期過程を電気抵抗のin situ測定およびRHEEDにより研究した、その結果、Fe膜の比抵抗は成長初期30Aまでは核の二次元成長によって指数関数的に減少し、その後臨界膜厚50A位まで島状に発達してから連続膜へ移行することが分った。臨界膜厚は基板温度が150℃までは殆ど変わらないが、200℃を越えると100A以上になる。これは成長初期の島サイズが大きくなるためと考えられる。その結果、高基板温度では表面が荒くなり、比抵抗が高い。 2)界面の平滑な高品位の人工格子膜を作成する目的で,ArFエキシマレ-ザ(波長193nm、パルス幅17nsec)の光エネルギ-によるアブレ-ション法によりFe薄膜を作成した。高繰り返し周波数で作成したFe膜は結晶性が良く、高保磁力を示した。これはFeーN相の形成と関係していることが分かった。低繰り返し周波数ではFe膜の酸化がおこり、室温ガラス基板でもファラデ-回転角が約4度/μmのマグネタイト薄膜を作成することに成功した。 3)Co/W多層膜の磁気的微細構造を強磁性共鳴により研究し、各層内の磁気モ-メントと磁気異方性、および界面の磁気的状態を評価した。その結果,Co層表面特有の吸収スペクトルを見いだし表面磁気異方性の存在を確認した。この異方性は低温では若干増加する。Co層とW層との界面にはCoーW合金が形成されており,そのキュリ-点は室温より低いことが分かった。 4)磁気光学カ-回転角およびカ-楕円率ヒステリシス曲線を光弾性変調器を用いることにより0.01度の精度で測定した。さらに電子構造に関する知見と分光学的デ-タの蓄積を図る。
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