研究課題/領域番号 |
03241102
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山内 脩 名古屋大学, 理学部, 教授 (70029643)
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研究分担者 |
鈴木 晋一郎 大阪大学, 教養部, 教授 (70116052)
北川 禎三 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (40029955)
田中 晃二 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (00029274)
森島 積 京都大学, 工学部, 教授 (50026093)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1991年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | 生体関連金属錯体 / 多重相互作用 / 反応速度制御 / 金属酵素モデル / 銅酵素 / ヘムタンパク質 / 光合成系マンガン錯体 / 二酸化炭素固定 |
研究概要 |
本研究は、生体系に存在する金属錯体の構造と特異機能を分子レベルで解明し、これに基づいて新しい錯体による精密化学反応系を構築することを目的とした。このため、生体関連低分子錯体、高分子錯体、およびモデル錯体について、(1)多重相互作用、(2)反応過程制御、(3)精密モデル化、(4)新反応系、の諸点について、重点的に研究を行った。 1.多重相互作用 酵素ー基質、タンパク質ー核酸、ホルモンー受容体などの特異的結合の解明のため、中心金属周辺でのアミノ酸側鎖基の関与する非共有性相互作用、植物ホルモン受容体モデル銅(I)錯体、銅酵素の活性中心構造、DNA結合性タンパク質(亜鉛フィンガ-)などの研究を行い、それぞれ生体系の理解に重要な知見を得た。2.反応過程制御 ヘムタンパク質のミオグロビン、ヘモグロビン、シトクロムPー450の活性中心ヘム近傍のアミノ酸を部位特異的に変換し、反応過程への影響を調べた。また、電子伝達体ルブレドキシンにおけるNーH…S水素結合が、電子伝達過程に重要な働きをすることを結論した。3.精密モデル化 シトクロム酸化酵素の酸素還元過程を時間分解ラマン分光法で追求し、反応中間体を特徴づけた。また、本酵素の結晶化とX線結晶解析を進めた。光合成過程における水分解酵素のマンガン部位モデル錯体その他の精密モデル錯体の合成を行った。4.新反応系 鉄ー硫黄クラスタ-を触媒として二酸化炭素固定によるケト酸の合成を行った.細胞毒ス-パ-オキシド不均化酵素モデル鉄錯体を開発し、その有効性を明らかにした。さらに,鉄,銅の錯体による酵素分子の活性化と有機化合物の酵素化反応を詳細に調べた。 以上の成果をあげるため、全体会議、班長会議で情報連絡を緊密に行い、さらに公開シンポジウム(第1回)を東京にて開催した。購入したコンピュ-タ-により研究成果を集積し、ニュ-スレタ-で公表した。
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