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温度ジャンプNMRを用いた金属タンパク質の多元的構造と反応過程制御の研究

研究課題

研究課題/領域番号 03241213
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

赤坂 一之  京都大学, 理学部, 助教授 (50025368)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードNMR / 温度ジャンプ / 金属タンパク質 / ミオグロビン / 低温変性 / 高次構造形成
研究概要

1.市販品を精製して得たウマ心臓メトミオグロビンについて、30mg/mlの高濃度でも可逆的に変性が起こる条件を種々検討した結果、重水溶液中pH5.35前後で2MUreaを共存させることにより、且つ低温変性を利用することによってこれが可能であることがわかった。
2.上記条件下でのミオグロビンを0℃で一定時間低温変性状態に保った後、35℃に急速に昇温することにより誘起される天然構造の形成過程を温度ジャンププロトンNMRにより追跡した.その結果、ポリペプチド鎖全体がほぼ同時に協同的に巻き戻ることがわかった。その平均時定数は0℃に30分後保った場合210秒であった。この高次構造形成の速度は低温変性状態での保持時間に存在する。このことは低温変性に少なくとも二つの状態が存在することを示唆している。
3.ここで観測されたミオグロビンの高次構造の形成はヘムとの相互作用によりもたらされたものである。高次構造の完結に先立ってヘムとアポ蛋白質との間で何らかの会合中間体が形成され、いくつかの段階を経て最終的な構造が形成されるものと考えられるが、これまでのところこのような中間体のスペクトルを特定するには至らなかった。
4.以上の実験によって温度ジャンプNMRに適した実験系と実験条件を確立することができた。今後は高速温度ジャンプNMR検出器を用いて、速い過程で形成される多元的構造中間体の研究を行う予定である。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kazuyuki Akasaka: "A Novel Method for NMR Spectral Correlation between the Native and the Denatured States of a Protein.Application to Ribonuclease A" Journal of the American Chemical Society. 113. 4688-4689 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 赤坂 一之: "温度ジャンプNMRによるタンパク質の構造転移" 生物物理 第29回年会講演予稿集. 31. S90 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 木村 雅晴: "水溶液系の温度ジャンプNMRにおける温度指標とジャンプ効率" 第30回NMR討論会 講演要旨集. 30. 155-158 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 野口 純: "温度ジャンプによるミオグロビンの構造形成" 日本化学会第63春季年会講演予講集. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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