研究課題/領域番号 |
03243106
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
竹田 美和 名古屋大学, 工学部, 教授 (20111932)
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研究分担者 |
松下 正 高エネルギー物理学研究所, 放射光実験施設, 教授 (40092332)
大柳 宏之 電子技術総合研究所, 電子基礎部, 主任研究官
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1991年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 蛍光EXAFS / 成長初期期過程 / その場測定 / MBE / 界面構造 / 歪層 |
研究概要 |
成長初期過程観察用EXAFSと装置 超高真空ビ-ムラインにSi/Ge用のMBE装置を接続し、X線ビ-ムの導入実験を行った。成長に関しては未だ立ち上げ中である。IIIーV族化合物用のMBE装置は成長チャンバ-が搬入され、Kセルの発注が終わったところである。ビ-ムラインへの接続には暫く時間を要し、当面はRHEEDおよびLEEDにより成長初期過程の基礎実験を行う予定である。蛍光EXAFS測定装置はビ-ムライン4とビ-ムライン13に設置してある。ビ-ムライン13の蛍光EXAFS測定装置では、ビ-ムライン4のものに比べてX線強度10倍、蛍光X線検出感度10倍に設計されている。現在は立ち上げ中で、平成4年2月からのビ-ム利用時間においてその基礎実験を開始する計画である。 ヘテロ界面構造 歪系のヘテロ構造で、まず第一に影響を受けるのは原子の位置である。これが、界面の電子状態を決め、更に上に続く層の電子状態、従ってバンド構造を決める筈である。本年度は、InP/InP_<1-X>As_X/InPおよびInP/In_<1-X>Ga_XP/InPの単一量子井戸構造において、組成x(歪の大きさ)および井戸層の厚さ(歪の緩和)を変数として、各々As Kー端とGa Kー端のEXAFS測定から、AsーIn結合長とGaーP結合長を得た。InP/InP_<1-X>As_X/InPにおいては、歪の影響はAsーIn結合が一方的に受け、InP/In_<1-X>Ga_XP/InPにおいてはInーP結合が一歩的に受けることが(GaーP結合は受けないことから)明らかになった。このことは、X線的に見たTETRAGONALな歪のような対称性のよい原子配置ではないことを示す。また、InP/InP_<1-x>As_X/InPにおいては、層の厚さがAsーIn結合長に明白に現れ、臨界膜厚とAsーIn結合長との関連が明かにできる。
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