研究課題/領域番号 |
03243209
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高橋 敏男 東京大学, 物性研究所, 助教授 (20107395)
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研究分担者 |
中谷 信一郎 東京大学, 物性研究所, 助手 (40198122)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1991年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | X線回折 / 表面構造 / 結晶成長 / Si / CTR散乱 |
研究概要 |
シンクロトロン放射を用い、Si(001)2x1構造からのCTR散乱を鏡面反射の配置で測定した。予備的な解析結果は、表面第1層には非対称ダイマ-ができており、電子回折等他の方法で得られている結果と半定量的に一致していることが分かった。さらに詳しい解析を行ないX線回析法の特徴を生かして確定的な結果を導き出すためには、測定の量、質ともに充実をはかる必要があることが分かった。現在、それを可能にするための装置開発・整備を進めている。さらに、Si及びGeを高精度に制御しながら蒸着可能な蒸着源を整備し、それらを蒸着させながらRHEED強度振動を測定し、X線回折強度の振動を測定できるよう準備を進めており、今年3月以降シンクロトロン放射を用いた実験を行う予定である。 一方、Si(111)表面にSb、Ag、Auを蒸着したときにできる√<3>x√<3>構造からのCTR散乱の測定を行い、それぞれの表面構造の解析を行っている。とくに、Agの√<3>x√<3>構造の場合には、表面付近の8原子層に含まれる原子の位置および温度因子を決定することができ、長年論争の続いた構造を完全に確定できた。その解析過程で、表面のステップの効果、ラフネス、吸着原子のドメインサイズ、ドメイン間の相関など結晶成長機構の解明に関係した要因もデ-タの詳しい解析から抽出できることが分かった。また、Auの√<3>x√<3>構造の場合には、超構造からの反射以外にも、核形成に伴う反射が多くみられ、それらについて詳しい測定・解析を行えば結晶成長過程を解明できることが分かった。
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