研究課題/領域番号 |
03243213
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
古川 静二郎 東京工業大学, 総合理工学研究科, 教授 (60016318)
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研究分担者 |
佐々木 公洋 東京工業大学, 総合理工学研究科, 助手 (40162359)
筒井 一生 東京工業大学, 総合理工学研究科, 助教授 (60188589)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1991年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | ロ-テ-ショナル・ツイン / 回転双晶 / ヘテロエピタキシ- / GaAs / 弗化物 / (111)面 / 2段階成長 |
研究概要 |
本研究は、(111)面上での異種材料どうしのヘテロエピ成長において問題になるロ-テ-ショナル・ツイン(回転双晶)の発生について、GaAs/弗化物混晶/Si構造を例にとり、その発生機構と制御方法を明らかにすることを目的としている。 本年度得られた結果として、まず、Si(111)面上にCaF_2を成長する際に、2段階成長で回転双晶が抑制される機構に対する検討を行い、つぎのような知見を得た。 1)界面のエピタキシャル方位関係は、CaF_2の成長初期温度で決まり、300℃以下の場合にはタイプAだけで回転双晶発生が抑制され、400℃以上ではタイプBとなって界面全領域で回転双晶が発生する。 2)回転双晶抑制のための低温成長層の膜厚依存性を調べ、5原子層担当の堆積でタイプAのCaF_2が得られること、3原子層担当以下では、タイプBになることが分かった。 次に、CaF_2上のGaAs膜成長における回転双晶の発生と抑制法を検討し、以下の結果を得た。 3)従来法で成長したGaAs膜中には、タイプA領域とタイプB領域が混在している。タイプB領域の混在率は、GaAsの成長温度が低いほど低減する。この温度依存性には、Si上のCaF_2の場合との類似が認められる。 4)GaAsの成長においても、成長の初期温度を下げる2段階成長法によって、回転双晶を抑制した全面タイプAの成長膜が得られた。 以上の結果から、GaAs/CaF_2/Si(111)ヘテロ構造における、各々の界面での回転双晶の制御の方法およびその条件が明らかになった。これにより、この制御機構の解明にむけて研究の焦点が絞られてきたといえる。
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