研究課題/領域番号 |
03243216
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
石原 宏 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (60016657)
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研究分担者 |
會澤 康治 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (40222450)
澤岡 昭 東京工業大学, 工業材料研究所, 教授 (40029468)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1991年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | ヘテロエピタキシ- / シリコン / 固相成長 / 超高圧 / 熱不整 |
研究概要 |
本年度は、まず圧力下におけるヘテロエピタキシヤル構造の熱不整について検討し、熱不整欠陥を除去するためには、弾性歪を線形の熱膨張係数の中に繰り込んだ等価的な熱膨張係数を膜と基板とで一致させれば良いことを明らかにした。また、与えられている物性デ-タに基づいて、必要な圧力を理論的に導き、線形近似の下ではSi/Ge系では1℃の温度変化当り30気圧(3MPa)、Si/GaAs系では42気圧(4.2MPa)が必要なことを明らかにした。 次に、ピストン・シリンダ型の圧力装置を用いて超高圧を発生し、Si/Ge系について成長実験を行った。圧力媒体としてはArを用い、圧力容器内に小形の電気炉を設置した。試料はSi(100)基板上に室温で非晶質Ge膜を真空蒸着したもので、400℃付近の温度で電気炉アニ-ルすることにより、固相状態で膜をヘテロエピタキシャル成長させた。Ge膜厚は160nmおよび850nmである。 アニ-ル時の圧力を常圧から2.1GPaまで、温度を375℃から460℃まで変えて行った実験より、(1)残留歪は圧力の増加と共に直線的に減少すること、(2)その値は、常圧アニ-ルでは約ー0.3%であったものが、2.1GPaのアニ-ルでは約ー0.05%に減少すること、(3)膜厚が850nmと厚い場合には、高圧アニ-ルすることにより膜の結晶性が劣化するが、膜厚が薄い場合には顕著な観測されないことなどを明らかにした。最後に、以上の結果に基づいて、Ge/Si系の残留歪は、400℃アニ-ルにおいて約2.5GPaの圧力でほぼ0となるとの結論を導いた。
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