研究課題/領域番号 |
03244201
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
舛本 泰章 筑波大学, 物理学系, 助教授 (60111580)
|
研究分担者 |
三品 具文 筑波大学, 物理学系, 助手 (10209744)
|
研究期間 (年度) |
1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1991年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | 光コンピュ-タ- / 半導体レ-ザ- / 光スウィッチ / タイプII型量子井戸 / 光非線形性 / 超高速ポンプ・プロ-ブ分光 / 半導体微結晶 / CuCl量子点 |
研究概要 |
超高速光コンピュ-タ-の光論理素子を構築するには高感度かつ超高速な応答を示す、光学非線形材料の開発が必要である。また、駆動光源として可能な限り低閾値の半導体レ-ザ-素子の研究が望まれる。 1.AlGaAs‐AlAsタイプII型半導体超格子の超高速光スウィッチへの応用 タイプII型量子井戸の高速繰り返し光学非線形性を検証するために、超高速ポンプ・プロ-ブ分光実験を行った。実験で用いた高繰り返しの励起パルス列は、時間幅は1ps、パルス列中のパルス間隔は12ps、励起密度は3μJ/cm^2である。実験に用いたサンプルは、Al_<0.34>、Ga_<0.66>、As/AlAsタイプII型混晶量子井戸で、実験は室温で行い、レ-ザ-光の波長を励起子吸収の低エネルギ-側の裾に合わせた時、誘導吸収と長時間ブリ-チングがバランスした結果、励起光強度に追従したブリ-チングが高繰り返しでている事を確認した。 2.CuCl微結晶のレ-ザ-発振 1次元や0次元の半導体量子構造は半導体レ-ザ-の材料として極めて有望であると期待されている。0次元系すなわち、半導体微結晶(量子点)はこの流れの究極にある対象である。 NaCl結晶中に成長させたCuCl微結晶を反射率90%の誘電体ミラ-で構成された共振器に入れ、窒素レ-ザ-により励起すると、レ-ザ-発振をした。レ-ザ-発振は量子化された励起子分子準位→量子化された励起子準位の遷移で起こっている。レ-ザ-発振の閾値以上ではスパイク状のレ-ザ-発振時の共振器の縦モ-ドに対応するスペクトルが観測された。CuCl量子点の光学利得とCuClバルク結晶の光学利得を比較すると、CuCl量子点の場合はNaCl結晶中のCuClの濃度が0.3%にもかかわらずCuClバルク結晶の場合と同じ程度である。この事は、バルクから量子点になる事により、光学利得が約2桁増大する事を示唆している。
|