研究課題/領域番号 |
03244205
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
米津 宏雄 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (90191668)
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研究分担者 |
朴 康司 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (10124736)
高野 泰 静岡大学, 工学部, 助教授 (00197120)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ニュ-ロコンピュ-ティング / 適応デバイス / ニュ-ロデバイス / 教師有り学習 / 結合重み / 自己組織化 / 光配線 / 短周期超格子 |
研究概要 |
脳の認識・判断といった高次機能に範を求めたニュ-ロコンピュ-ティングでは、演算方式が従来と全く異なるため、ハ-ド化には新しいデバイス・回路の研究が必要である。このため、光電子集積回路(OEIC)を想定して、学習によってシナプス結合重み(Tij)を変える新しい適応デバイスを考案・試作し、また光配線用の光素子の基礎となる結晶成長について検討した。 新しい適応デバイスでは、教師信号または入力信号に基ずいて回路動作中に動作状態を変えられることを中心課題とした。これを実現するために、フロ-ティング・ゲ-トにトンネル酸化膜を介して電子を注入・放出できる端子を設けた新しい不揮発性MOSデバイスを考案・試作した。SiーIC技術を用いて試作した結果、端子に電圧を加えるとTijが大きく変化し、電圧を印加しないとTijの値は変化せず、不揮発に保たれた。教師有り学習の代表的なバックプロパゲ-ション・アルゴリズムを実行する基本光電子ネットワ-クを、この新しい素子を用いて構成した。その結果、学習によってTijの値が変わり、ネットワ-クは自己組織化した。今後、より汎用性の高い基本デバイスの確立に向けて研究を進める予定である。 一方、チップ間の光配線をするためには、電子回路が構成されるSi基板を透過する1.1μm以上の波長の光が必要である。その候補材料はInGaAsであるが、Si基板上に成長したInGaAsの結晶性は著しく悪い。このため、GaAs基板上に原子層オ-ダ-のInGaAs/GaAs短周期超格子を成長させ、初期成長過程と格子緩和を調べた。その結果、InGaAs混晶層だけを成長した場合に比べて、結晶性の良い層を得るために必要な二次元成長が得られやすいことが明らかになった。今後、結晶性及び発光特性について研究していく予定である。
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