研究課題/領域番号 |
03245202
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
米崎 直樹 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (00126286)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 概念獲得 / 時相論理 / 知識変換 / オブジェクトの論理 / 公平性 |
研究概要 |
様相を知識のモジュ-ル化の基本とする概念記述言語と概念の分散獲得記述のためのア-キテクチャについて、理論的、実際的いくつかの試みを行なった。 1視点の変化に対する知識の変換に関する研究 ある視点からの知識を別の視点からの知識として見直すという変換が,その上で等価な式への変換として処理できるような論理体系について考察を行なった。すなわちオブジェクトクラスの階層関係と、オブジェクトのhas a関係に基づく順序関係を到達可能関係と見なす様相体系として形式化した。この論理は、さらに拡張されて、以下の概念記述言語に用いられている。 2リアクティブオブジェクト概念記述言語MSLのコンパイル方式 MSLは、オブジェクトの時間階層毎に必要な述語を導入し、それによって表現されるイベントの時間順序を記述することを基本とする概念記述言語である。オブジェクト毎にその動作を独立の時間軸上で記述し、後に時間的同期に関する関係を定義することにより全体の概念が定義される。これらの制約は差分的に記述され、全体の概念をオブジェクト指向的にコンパクトに表現することが可能である。ここでは、この様な概念記述を翻訳して得られる時間論理式を満たすプログラムが、いかなる状況でも正しく応答可能という意味で実現可能であるかを検査し、可能である場合にはプログラムを自動生成する手法を与えた。 3命題の成立回数について記述可能な時相論理 時間的な性質が重要であるオブジェクトの概念を記述しようとする場合、通常のuntilやnextオペレ-タを用いて表される性質では十分でないことがある。たとえば、イベントの実行回数に関する比較を行ないたい場合などがその例である。ここでは、線形離散時間論理に時区間上での命題の成立回数について記述可能な時相演算子more thanを導入しその記述力について考察を行なった。その結果通常の時間オペレ-タは、more thanを用いて記述可能であるが、more thanオペレ-タは通常の時間オペレ-タでは記述不能であることを証明した。また、more thanオペレ-タを用いることにより、fairnessに 関するより精密な記述が可能であることを示した。
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