• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

黒リンの新しい圧力誘起構造相転移の理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03247221
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関石巻専修大学

研究代表者

森田 章  石巻専修大学, 理工学部, 教授 (20004228)

研究分担者 進藤 浩一  岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (10004384)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1991年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード黒リン / 相転移 / 半導体 / 電子構造 / 高圧 / バンド計算 / 擬ポテンシャル / 計算物性物理
研究概要

黒リンの新しい圧力誘起isostructural相転移の可能性を理論的に調べるために、擬ポテンシャルー全エネルギ-法を用いて黒リンの電子構造の圧依存性の計算を行った。計算はnormーconserving擬ポテンシャルとCeperleyーAlderの交換・相関エネルギ-を用い、各原子体積に対して全エネルギ-を最低にするような格子定数a,b,cと内部構造パラメタ-u,vの最適値を定めることに依って、全エネルギ-と格子定数及び内部構造パラメタ-を原子体積の関数として求めた。内部構造パラメタ-の決定にはHellmannーFeynman力の計算、格子定数の決定にはstressの計算を併用して計算精度を高めた。平面波のcutoff energyとして16と23.04ryの二つの値に対して計算したが、前者の場合には複数の偽準安定構造が出現し、近似として不十分であることが分かった。このことは黒リンの様にやや複雑な系に対してこの種の計算を行う場合に近似の程度に注意する必要があることを示すものである。計算結果から求められる基底状態に関する量(平衡体積、格子定数、凝集エネルギ-、体積弾性率とその圧依存性)の実験値との一致は概ね良好である。問題の格子定数vs原子体積の計算結果の実験との一致は良好で、実験で観測されたisostructural相転移によると思われる異常も良く再現されている。圧力vs原子体積の関係の計算結果も問題の相転移と思われる点で折れ曲がりを示す。以上の結果から黒リンのorthorhombic相の異常が他にあまり例の無いisostructural2次相転移であることが計算から明らかにされた。
この相転移の原因としてはフェルミ面の存在及び隣合った層間の荷電子雲の重なりの2つの効果が考えられる。エネルギ-・ギャップの体積依存性を調べた結果によれば前者では説明が因難である。後者に基ずいた考察は一応計算結果とコンシステントであることが示された。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Akira Morita,Kiyotaka Shibata,Koichi Shindo: "Theoretical Study of Black Phosphorus under Pressure" Proceedings of 4^<th> International Conference on High Pressure in Semiconductor Physics(Porto Carras,Greece). 197-199 (1990)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Akira Morita,Kiyotaka Shibata,Koichi Shindo: "A PressureーInduced Isostructural Transition in Black Phosphorus" Proceedings of V^<th> International Conference on High Pressure in Semiconductor Physics(Kyoto,Japan). (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

URL: 

公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi