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膜の統計力学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03247223
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

齋藤 幸夫  慶応義塾大学, 理工学部, 助教授 (20162240)

研究分担者 日向 裕幸  慶応義塾大学, 理工学部, 助教授 (70126150)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
700千円 (直接経費: 700千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード小胞体 / 生体膜 / 疎水性相互作用 / モンテカルロ・シミュレ-ション / 曲げ剛性率 / 形状揺らぎ
研究概要

リン脂質分子は疎水性相互作用のために水溶液中で2層膜を形成し、小胞体を形作って、生物の生命活動の基本をなしている。これまで膜や小胞体は曲率弾性論を用いた連続体モデルにより議論されてきたが,膜の融合や分裂と言ったトポロジ-の変わる状況を理解するためには、より微視的に膜の構成要素と要因を考慮する事が必要と思われる。そこで、本研究では、二層膜をなす一対のリン脂質分子を一本の棒状分子とみなし、その集合体の統計力学的振る舞いを調べた。
分子間には疎水性相互作用を模して棒状分子間の遮蔽相互作用を導入し、二次元系をモンテカルロ・シミュレ-ションする事により、有限温度での振る舞いを調べた。低温では分子は準安定に凝集して小胞体の形状を保つが、高温では小胞体は分裂してしまう事が示された。小胞体を形成するとき、その形状の温度による揺らぎを調べる事により、連続体モデルを特徴づける曲げの剛性率が微視的に評価された。膜の形状が滑らかに変化するとして内部エネルギ-を評価し、連続体モデルとの比較から求めた剛性率ともよく合致した。これにより、本微視的モデルの妥当性が裏付けられた。また、圧力を加える事により、小胞体がある臨界圧力で円形から偏平円盤状 につぶれる事も見いだされた。
これらの結果は日本物理学会第46回年会及び重点領域研究「計算物理学」研究会にて口頭発表され、また英文論文も準備中である。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書

URL: 

公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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