研究課題/領域番号 |
03248104
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
野崎 義行 東京大学, 海洋研究所, 教授 (70126142)
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研究分担者 |
河村 公隆 東京都立大学, 理学部, 助教授 (70201449)
植松 光夫 北海道東海大学, 工学部, 助教授 (60203478)
中村 清 放射線医学総合研究所, 室長
平木 敬三 近畿大学, 理工学部, 教授 (70088368)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
1991年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
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キーワード | 陸源物質 / 大気エ-ロゾル / カルボン酸 / 天然放射性核種 / プルトニウム / 微量元素 |
研究概要 |
化学物質をトレ-サ-として、陸起源物質の海洋への輸送経路とその量が、オ-シャンフラックスに与える影響を評価することを目的として1).陸上定点における大気の連続観測.2)船舶を用いた洋上エ-ロゾルの採取研究、および3)研究船等による海水、粒状物、堆積物の採取と研究、を行った。ウラジオストックと札幌で毎週一回エ-ロゾル試料を採取分折した結果は、大気中のAl濃度がウラジオストックで平均2.8mg/m^3、札幌で0.94mg/m^3であり、前者が約3倍高いことがわかった。また、3〜5月の春先に日本で高濃度を示したが、ウラジオストックでもこの現象は見られた。 赤道太平洋上で採取したエ-ロゾル試料のガスクロマトグラフィ-を行ったところ、シュウ酸、マロン酸を主成分とした直鎖・飽和ジアルホン酸が除去されたが、同時に数多くの未知のピ-クが認められた。そこで更に質量スペクトルの分折を行ったところ、リンゴ酸と4ーオキソピメリン酸の存在が明らかとなった。大気中で2次的に生成されたものか大陸に起源をもつものかの解明は今後の課題である。 河川、沿岸由来の ^<228>Raと大気圏由来の ^<210>Pbの分折結果は、 ^<228>Ra濃度がベンガル湾や南シナ海の表層で著しく高いことを示し、陸棚や河川の影響が大きいことが示唆された。また地中海や紅海では、大西洋と比較してもあまり変わらない。また、太平洋での ^<210>Poの除去速度定数はクロロフィルa濃度と相関していて、生物生産による粒子のフラックスとの関連が示唆された。また赤道海域の海底附近で異常に高濃度のPuが検出された。仏核実験など、その起源についての研究が急務であることがわかった。さらに海水中のSe濃度と赤潮との関連についても知見が得られた。
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