研究課題/領域番号 |
03248106
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高橋 正征 東京大学, 理学部, 助教授 (50111357)
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研究分担者 |
杉本 隆成 東京大学, 海洋研究所, 教授 (40004428)
古谷 研 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (30143548)
石丸 隆 東京水産大学, 水産学部, 助教授 (90114371)
岸野 元彰 理化学研究所, 地球科学研究室, 研究員 (60087450)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
1991年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
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キーワード | 一次生産量 / 植物プランクトン / 光合成 / 光 / 栄養塩類 / 時間変動 / 空間変動 / 西部北太平洋 |
研究概要 |
西部北太平洋の富栄養から貧栄養の外洋水域を対象にして、オ-シャンフラックスの加速・減速要因として重要な生物粒子の一次生成過程を、生成量と生成物の質の相違の両者の把握を目的として研究を行った。一次生成量の推定では、測定方法と時・空間変動の把握を中心に検討した。前者ではより正確な推定のために従来法を基にして測定方法について検討を加えた。特に従来法で問題と考えられた測定実験時の人為汚染・撹乱の解消を目指してクリ-ンテクニックを工夫し、実際に貧栄養海域で従来法に比べて10%程度の高い一次生産量の測定結果を得た。また、光・光合成曲線で求めた立ち上がり勾配、最大光合成速度、最適光量と、海洋水中の光量、クロロフイル濃度から、数学モデルで一次生産量を推定する方法を工夫し、比較的測定の容易な物理及び生物項目から一次生産量を推定する方法を検討した。これにより、現場実験の困難な際でも短時間に一次性成量を推定することが可能となった。一次生成量の時・空間変動については、船舶、人工衛星、係留系の3つのプラットフォ-ムのそれぞれの利点を使い分けて観測することにより、より正確な把握を目指すことを工夫し、特に一次生産量の測定のための表層係留システムのデザインを検討した。実際の測定システムは平成4年度に購入の予定である。一次生成物の質の相違については、主として構成生物種とその大きさの違いに着目して研究を実施した。そのために、顕微鏡下での観察と計数、高速液体クロマトグラフによる各種光合成色素の分別定量、フロ-サイトメトリ-による分別定量、異なった孔径の濾紙による分別定量を検討した。これらの測定結果を組み合わせることにより、一次生成物の質の相違の定量把握がかなり可能になった。また、現場水中での一次生産に対する光量律速の程度の解析が一部可能になった。
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