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外洋域表層での難溶性放射性同位体の分布と水平的、鉛直的物質輸送

研究課題

研究課題/領域番号 03248201
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関北海道大学

研究代表者

原田 晃  北海道大学, 水産学部, 助手 (30142706)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1991年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード海洋表層 / トリウム / 放射性同位体 / 粒子フラックス
研究概要

海水中の^<234>Thは(半減期24.1日)は、溶存している^<238>Uの放射壊変で生じるが、海水に難溶なため周囲の粒子との反応性が高く、粒子の沈降に伴って海水から除かれていく。海水中の粒子には、陸起源のものと海水中で生じる生物起源のものがあるが、外洋では、後者が圧倒的に多い。このため、生物活動によって粒子が多く生産され下方への沈降が活発に起こっている海域で、 ^<234>Thの除去がさかんであると言える。本研究の目的は、逆に、外洋域の表層水の ^<234>Thの分布から ^<234>Thの除去速度を定量的に把握し、これと現場の生物活動とを結びつけて考えようとするものである。
そこで、亜寒帯海域と亜熱帯海域に1点ずつ測点(45゚05'N,165゚08'Eと24゚55'N,165゚02'E、東京大学海洋研究所白鳳丸のKH91ー3次航海)を設け ^<234>Thの測定を行なった。表面から500mまでの8層から約1001の海水を採取し0.6μmのメンブランフィルタ-でろ過をしてろ過海水と懸濁粒子について測定した。ろ過海水中と粒子態の ^<234>Thを合計した全 ^<234>Thは、北の点で水深100mまで親核種の ^<238>Uより少さく、それ以深では放射平衡に達していた。南の点でも表層で全 ^<234>Thの不足が見られたが、その程度は北の点より小さく、また、表面近くより100ー200m層で顕著であった。 ^<234>Thの不足が見られる層は植物色素量の最大または極大層とほぼ一致していた。粒子態の ^<234>Thは、300m以深で両点とも全体の5%であったが、ろ過海水中の濃度が小さいところで大きくなり、最大で20%を占めた。これらの測定結果に簡単な箱モデルを適用して、 ^<234>Thの粒子化は北の点では0ー100m層で活発だったのに対し南の点では速度は北の点の半分ほどであるが水深200mまで起こっていた、200mを抜ける ^<234>Thは北の点で南の点より2倍程度大きかった、ことがわかった。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 原田 晃: "北太平洋亜寒帯海域と亜熱帯海域での ^<234>Th鉛直分布の比較" 日本海洋学会誌.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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