研究課題/領域番号 |
03249206
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
内田 豊 東京大学, 理学部, 教授 (90012814)
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研究分担者 |
柴田 一成 国立天文台, 助教授 (70144178)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1991年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 星形成 / 電磁流体力学 / 天体ジェット / Herbig‐Haro天体 / 星間ストリ-マ- |
研究概要 |
平成3年度は、星形成のダイナミックスの関連では、内田、柴田、および共同研究者(大学院生)達は以下のことを示した。 (i)星形成に伴って星自身が双極磁場を持つ段階になると、これは円盤がその中に持ち込んでいる大局磁場と、磁気中性リングを介して相互作用をする。この磁気再結合を通して円盤質量の中心星へのリリ-スが起こり、一方再結合により起こる磁場の変形の回復、エネルギ-解放過程においてその一部が極方向に加速放出される。このモデルではジェットは数百km/sに加速され、中空円筒形でスピンしている。 (ii)星形成過程の中でその周辺に生じたと考えられるヘリカル磁場構造の中に極方向にこのような高速ジェットが放出されたとすると、それは磁場に沿ってヘリカル流となり、ジェット先端前後に4つの衝撃波が伝る事が伴った。先頭は速進波衝撃波で等方的に伝るためバウショックとなり,接触不連続面を挾む2番目と3番目が遅進波衝撃波で、その間が最も密度・温度が高い。ジェットが雲と遭遇してその質量を加速する場合はその負荷のため後方の速進波衝撃波は空間的に静止に近くなり、遅進波衝撃波との間の部分の磁場ヘリシテイ-は大きくなり、条件によってはヘリカル不安定が発達してジェットはくねくね構造となる。これらの特徴はHH46/47等の観測をきれいに説明する。 (iii)大質量雲から延びるストリ-マ-が星形成双極流のUchida‐Shibata modelのように角運動量抜きのドレインになっているのではないかと考え、名古屋グル-プに提案して13COで観測を行った。予想通り、ストリ-マ-は軸の回りにスピンしていることが判明した。この観測でオリオン・ストリ-マ-の南端に速度の大きく分離した魚の尾形の構造を発見し、その成因としては電磁流体モデルが最も説得性を持つ事が判った。
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