研究課題/領域番号 |
03249215
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
城丸 春夫 東京都立大学, 理学部, 助手 (70196632)
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研究分担者 |
小林 信夫 東京都立大学, 理学部, 教授 (30087100)
阿知波 洋次 東京都立大学, 理学部, 助教授 (20002173)
鈴木 信三 東京都立大学, 理学部, 助手 (10226516)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1991年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 星間分子 / 炭素クラスタ- / レ-ザ-蒸発法 / レ-ザ-光脱離 / しきい電子分光 / 6極磁石 / イオントラップ / 酸化物 |
研究概要 |
以下の3点について実験を行った。 1.しきい電子スペクトル測定を炭素および珪素クラスタ-を対象として行った。クラスタ-の負イオンは、レ-ザ-蒸発法によって生成し、パルス電場による飛行時間法によりサイズ分離を行った。光脱離実験は特定の負イオンに同期した色素レ-ザ-を照射して光電子放出を起こさせて行った。脱離によって生じた光電子のうちしきい電子(ゼロ運動エネルギ-電子)を遅延パルス電場により選別して測定しながら色素レ-ザ-の波長を走査して、しきい電子スペクトルを測定した。まずSi原子について測定を行い、 ^3P状態の3つのJレベルを完全に分離することができた。分解能は20cm^<-1>であった。クラスタ-についてはSi4量体を測定し、振動構造がはっきりと分離した形でスペクトルを得た。 2.偶数個の炭素原子で構成される炭素クラスタ-(偶数クラスタ-)は直鎖構造であれば電子状態がスピン3重項、環状であれば1重項である。そこで6極磁石を利用して3重項の4、6量体(=直鎖クラスタ-)を検出した。またC_4,C_6クラスタ-中に収束できない成分、つまり1重項の環状クラスタ-が存在していることも示唆する結果を得た。 3.レ-ザ-蒸発で直接生成した正負クラスタ-イオンを同時にイオントラップに閉じ込めて反応実験を行った。反対荷電を持つ粒子の同時閉じ込めの成功は初めてのことである。酸素の存在下でクラスタ-の反応性をサイズの関数として測定した結果、正イオンが比較的容易に酸化されるのに対して、負イオンクラスタ-の反応性は非常に低いことが分かった。特に奇数クラスタ-の酸化物はほとんど観測されなかった。
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