研究課題/領域番号 |
03250103
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中村 卓史 京都大学, 基礎物理学研究所, 教授 (80155837)
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研究分担者 |
大原 謙一 高エネルギー物理学研究所, 助手 (00183765)
佐々木 節 京都大学, 理学部, 助教授 (70162386)
観山 正見 国立天文台, 助教授 (00166191)
佐藤 勝彦 東京大学, 理学部, 教授 (00111914)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
1991年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
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キーワード | 重力波 / シュミレ-ション / 中性子星 / ブラックホ-ル |
研究概要 |
1)ニュ-トニアンの流体力学方程式にポストニュ-トニアンの補正項および重力波放出による反作用力を含めた方程式を用いた連星中性子星の合体の数値シュミレ-ションを行いその時に放出される重力波を計算した。補正項を除いた場合との比較により、このような過程における一般相対論の効果の重要性を調べた。ポストニュ-トニアンのシュミレ-ションでは初期に遠心力バウンスによる衝撃波が発生する。これは一般相対論の効果によって、effectiveな重力が強くなったためである。この衝撃波によりシステム全体が膨張し、そのため合体ーバウンスの振動が長く続く。この結果、ポストニュ-トニアンの効果を取り入れたほうが多くの重力波を放出することが明らかになった。しかし、放出される重力波の波形等は、それ程大きな違いはない。 2)回転している原始中性子星の分裂・合体に関しては、粒子法に重力波の反作用を入れてシュミレ-ションを行った。収縮に伴い内側では遠心力が増大するのに対し、外側では中心に向って落下するため、リングが形成される。リングは重力的に不安定で数個に分裂する。分裂片のいくつかは合体する。重力波は、ディスクの形成時、リングの分裂時、分裂片の合体時に多く放出される事がわかった。 3)完全に一般相対論を取り入れた3次元シュミレ-ションを行うために、ゲ-ジ条件のテストを行った。具体的には、粒子がブラックホ-ルに落下する現象をさまざまなゲ-ジ条件で見てみると、2体問題では、メトリックをうまく取り扱わないと、重力波のエネルギ-量の評価に大きな誤差が生じる事がわかった。 4)3次元コ-ドの方針を立てた。イ)x,y,zグリッドをマルチグリッドとして使う。ロ)Maximalーpolar sliceを採用する。ハ)Minimal shear条件を解く等である。
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