研究課題/領域番号 |
03250215
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
花田 英夫 国立天文台, 地球回転研究系, 助手 (60132677)
|
研究期間 (年度) |
1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 重力偏差計 / ファブリペロ-干渉計 / コ-ナ-リフレクタ- |
研究概要 |
ファブリペロ-干渉計は、重力波検出用のレ-ザ干渉計としても使用が検討されているように、非常に高分解能な変位センサ-に応用することができる。本研究では、ファブリペロ-干渉計を重力偏差計に応用するために、2個のコ-ナ-リフレクタ-と反射率が1ではない2枚の平面鏡を用いた干渉計を考案した。重力偏差計は、ばねや磁力で吊られている2個のおもりの相対変位を測定するものであり、コ-ナ-リフレクタをおもりの一部として用いることにより、おもりの傾斜に対して強い高感度な重力偏差計が実現する。この干渉計を用いた場合に期待される重力偏差計としての感度と問題点について調べた結果、平面鏡の透過率を0.99とすると、フィネス約1200のファブリペロ-干渉計の特性を示すことが明らかになった。これを重力偏差計に応用した場合には、2個のコ-ナ-キュ-ブの重心間の距離を0.1mとし、さらに、レ-ザ光源や電気系の雑音が十分小さく、光のショット雑音の限界まで達したとすると、重力勾配に換算して7.24×10^<-13>s^<-2>(7.24×10^<-4>E)の分解能が可能になる。 コ-ナ-リフレクタを使用した干渉計は、平面鏡や凹面鏡を使用した干渉計に比べて反射回数が3倍になるので、コ-ナ-リフレクタを構成する3枚の平面鏡間の直角度や反射率が大きく影響する。したがって、それらの直角からのずれをいかに小さくできるか、反射率をいかに高くすることができるかが、高い分解能の重力偏差計を実現するために解決すべき今後の課題である。 このような高感度の重力偏差計は、人工衛星に搭載し、プレ-ト境界や重力異常等の高次の重力場の観測、重力逆二乗則の検証等、に威力を発揮するであろう。
|