研究課題/領域番号 |
03251230
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
木村 実 自治医科大学, 医学部, 助教授 (40118451)
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研究分担者 |
青崎 敏彦 自治医科大学, 医学部, 助手 (70221033)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 大脳基底核 / 運動プログラム / 運動制御 / 被殻 / 尾状核 / 線条体 / サル |
研究概要 |
本年度の研究の目的は被殻と尾求核のニュ-ロンの活動特性に見られる共通点と相違点は何かを明らかにすることである。方法:大脳基底核の損傷によって著しく障害されると考えられている“一連の順序に従った運動Sequential movement"を運動課題として2頭の日本ザルに学習させた。サルはモンキ-チェアに座っていて、目の前に逆三角形状に配置された3つの押しボタンを、第一の感覚刺激誘導モ-ドでは順次点灯するボタンを追跡するように順番に押える。第二の自己始動性モ-ドでは光ランプの指示なしに自分のタイミングで押える。そして第三の記憶誘導モ-ドでは1.5秒前に視覚で指示された運動の順序を記憶しておいてその順番に従って3つのボタンを押えるのである。結果:線条体には2〜8Hz程度の自続蒼な自発放電と巾の広い活動電位とを特徴とするI型細胞と、自発放電頻度が低く、(〈0.5Hz)軸索を淡蓑球、黒質に投射しているII型細胞とがある。運動課題に関連して活動するII型細胞を被殻より288個、尾状核より128個記録した。被殻のニュ-ロンは、1)運動に関連するニュ-ロン171個、2)感覚刺激に応答するニュ-ロン28個、3)認知的な機能と関係すると考えられるニュ-ロン89個;これらの中には感覚手掛りの予期(27個)や、運動の準備(35個)、報酬(18個)や運動の順序の記憶(9個)に特異的に関連して活動するニュ-ロンが含まれる。これに対して尾求核ニュ-ロンは運動関連細胞(47個)、感覚刺激に応答するもの24個と、認知的機能と関連すると考えられる細胞57個であった。被殻の64個のニュ-ロン、尾求核の68個のニュ-ロンについて3つの運動課題での活動の強さを定量的に測定した。被殻でも尾状核でも2/3のニュ-ロンが3つの運動モ-ドのいづれかで強く活動するのが他のモ-ドでは活動しないことが解った。このことは大脳基底核が、外界の環境や内的な記憶や動機などの様々な状況で適切な運動を選び出す過程に関与することを示唆する。
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