研究課題/領域番号 |
03252210
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
井上 達 横浜市立大学, 医学部・病理学教室, 助教授 (50100110)
|
研究分担者 |
平林 容子 横浜市立大学, 医学部・病理学教室, 学振特別研究員
佐々木 秀樹 横浜市立大学, 医学部・小児科学教室, 講師 (50106316)
木内 吉寛 横浜市立大学, 医学部・実験動物センター, 助教授 (80012764)
横田 崇 東京大学, 医科学研究所・分子生物学研究部, 助教授 (50134622)
|
研究期間 (年度) |
1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1991年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | 夛能性造血幹細胞 / 遺伝子導入 / がん遺伝子 / サイトカイン・レセプタ-遺伝子 / 脾コロニ-法 |
研究概要 |
多能性造血幹細胞への遺伝子の導入は、基礎的には導入された幹細胞に於ける機能発現状態の解析、臨床的には将来的な遺伝子の治療の面からの機能発現の制禦に関わる幹細胞研究の一課題を構成している。本研究は、標題の如く多能性幹細胞(CFUーS)への遺伝子導入とその機能発現に関する研究を目的とし、具体的には:1.mycの挿入された多能性幹細胞のCell Kinetics(理研:相澤慎一博士との共同研究)2.造血刺激因子受容体遺伝子導入マウスの作製およびこれによる幹細胞系の樹立(医科研:新井賢一教授との共同研究)、及び3.mycの挿入された造血支持細胞の機能に関する研究の3点に重点をおいて進めることを計画していた。本重点研究の一年間の、これらの3つの課題で進展した事柄はつぎのようた諸点である:1.mycの挿入されたマウスの骨髄細胞を用いてトリチウム・チミジンによる自殺試験を行うことにより、このもので細胞回転の亢進がみられた。この結果は、.myc導入マウスや、myc導入マウスの骨髄細胞を用いた移植アッセイで高頻度の発癌性が観察されることの一つの裏付けとなるもので、種々の細胞生物学的実験結果とともにこれを国際実験血液学会議などで公表する運びとなった。2.造血刺激因子受容体遺伝子導入マウスの作製の計画ではさしあたりILー3の受容体遺伝子を対象とし、一昨年以来プロモ-タとしてβアクチンとMHCの二種についてプラスミドの作製にあたってきた。研究班挙げての苦心のすえ幸いにも“MHCーILー3受容体遺伝子"(βサブユニット)について本研究期間内に作製に成功することが出来た。トランスジェニック・マウスの作製が軌道に乗ったので、更に生産を増し、系の樹立を計ると供に、同遺伝子の機能発現の検討、病理学的な解析作業をすすめてゆくほか、αサブユニットについても引き続いて作製にあたってゆく。3.造血支持細胞についての検討は、直接myc導入細胞については進まなかったが、老化研究との関係で若干の進展があり、これについて臨床医学に関係する総説誌に公表した。
|