研究課題/領域番号 |
03253106
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大分医科大学 |
研究代表者 |
有田 真 大分医科大学, 医学部, 教授 (60037364)
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研究分担者 |
神野 耕太郎 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (40025630)
小川 聡 慶応義塾大学, 医学部, 講師 (90124940)
西 勝英 熊本大学, 医学部, 教授 (00040220)
頴原 嗣尚 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (50037446)
平岡 昌和 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (80014281)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
22,500千円 (直接経費: 22,500千円)
1991年度: 22,500千円 (直接経費: 22,500千円)
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キーワード | リゾフォスファチジ-ルコリン / 短鎖アシルカルニチン / ATP感受性Kチャネル / ランダウン / トリプシン / プリン作動性チャネル / クロライド電流 / 膜電位感受性色素 |
研究概要 |
1.虚血で産生される両親媒性物質リゾフォスファチジルコリンは、心室筋細胞のNa電流を、膜リン脂質の流動性を変化させることにより抑制した。またこの作用は短鎖アシルカルニチン(1‐プロピオニルカルニチン)で阻止することができた。弱い両親媒性物質存在下では強い両親媒性物質は膜に侵入できなくなるらしい。Na^+電流解析は今回購入したPクランプ(Axon社)にコンピュ-タ(モデル106)を結合させて行った。2.単一心室筋細胞を用い、ATP感受性Kチャネル(K‐ATP)のランダウンの機序を調べた。K‐ATPは[ATP]_iをゼロにするとランダウンするが,これはホスファタ-ゼ抑制薬(フッ素、バナデイト)で減弱した。細胞内側にトリプシンを添加するとランダウンは抑制された。チャネル蛋白の脱リン酸化により化学関門が閉じるためランダウン(K‐ATPのブロック)が生じるが、トリプシンはこのブロックをとり除く。サ-マルアレイレコ-ダ(日本光電)はK‐ATP電流の記録に使用した。3.心室筋細胞の外液に低濃度(5〜50μM)のATPを添加すると開口する二種のイオンチャネルを見出した。その1は投与直後に活性化される内向き電流(I in)で、Na、Cs、Liなど一価陽イオンを通す非選択的陽イオンチャネルの開口による。その2は時間依存性の外向き電流(I out)でC1電流であった。従って交感神経刺激に際しC1電流はノルアドレナリンとATPの2者によって活性化される可能性がある。これらのイオン電流は購入したPCMデ-タレコ-ダ(TEAC)により記録後解析を行った。4.従来筋収縮のア-チファクトのため膜電位感受性色素の適用が困難であった哺乳類心筋に、収縮力を選択的に抑制する薬物2,3‐butanedione oximeを用いて良好なS/N比で心電活動を光学的に測定することに成功した。この方法をラット心房筋に応用し興奮伝導のマッピングを行っている。近々三次元マッピングも可能となろう。光シグナルは購入したハ-ドディスク(クリエイトKK)に保存して解析を行った。
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