研究課題/領域番号 |
03253107
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
大地 陸男 順天堂大学, 医学部, 教授 (10049025)
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研究分担者 |
三品 昌美 新潟大学, 脳研, 教授 (80144351)
栗山 煕 九州大学, 医学部, 教授 (40037495)
平 則夫 東北大学, 医学部, 教授 (60004553)
野間 昭典 九州大学, 医学部, 教授 (00132738)
亀山 正樹 鹿児島大学, 医学部, 教授 (60150059)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
22,500千円 (直接経費: 22,500千円)
1991年度: 22,500千円 (直接経費: 22,500千円)
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キーワード | 心筋 / イオンチャンネル / カルシウムチャンネル / カリウムチャンネル / 塩素チャンネル / 機械受容チャンネル / 血管平滑筋 / クロ-ニング |
研究概要 |
心筋のイオンチャンネルの開閉機序、およびその開閉の調節機序を、電気生理学的および分子生物学的に解明することが我々の研究目的であった。(1)Caチャンネル:心房筋の単一チャンネル電流を解析し、βアゴニストがチャンネルの利用率を増大させ、アデノシンのアナログがこの増大を抑制することを明かにした。rundownを防止する細胞内因子を探索する目的で、遺伝子組替え法で作成したカルパスタチンおよびその断片をチャンネルに作用させ、これらにチャンネル活性化作用があることを確認した。細胞内Ca濃度がチャンネルに濃度域の違いにより活性化と不活性化の両現象を示すことをIndo‐1による濃度測定と電流記録を同時に行い明かにした。また、Ca濃度は膜電位を過分極すると減少し、脱分極すると上昇したが、これらの変化はNa/Ca交換機転によるものであった。(2)Naチャンネル:チラミンが心室筋でチャンネルをブロックすることを明らかにした。(3)Kチャンネル:PCR法によりラット心筋よりクロ-ニングした。ラット脳のKチャンネルRC5と類似の遺伝子でコ-ドされ、発現実験で遅延整流性を示すものが得られた。(4)C1チャンネル:βアゴニストの受容体との結合にアルカリ金属が必要なことが判明した。有効性の順序はNa>Li>K,Cs>Tris,TEAであった。(4)機械受容チャンネル:心筋細胞を厚さ100uMのシリコン膜上に培養し、細胞の伸展がチャンネル開孔によって細胞内Ca濃度を上昇させる証拠を得た。(5)血管平滑筋Kチャンネル:開孔薬はGDP存在下に、ATP‐感受性のある小さいコンダクタンスのKチャンネルに作用した。(7)チャンネル蛋白の構造機能相関:AMPA型グルタミン酸受容体チャンネルで、サブユニットの一個のアルギニン残基がイオン透過特性を決定していた。以上のように成果は多い。今後もパッチクランプ法と遺伝子のクロ-ニングにより研究を続ける必要がある。
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