研究課題/領域番号 |
03255103
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
飯田 静夫 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (00009987)
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研究分担者 |
谷口 直之 大阪大学, 医学部, 教授 (90002188)
山形 達也 三菱化成生命科学研究所, 細胞認識研究部, 部長
山科 郁男 京都産業大学, 工学部, 教授 (70025675)
神奈木 玲児 愛知県がんセンター研究所, 部長 (80161389)
内貴 正治 国立予防衛生研究所, 獣疫部, 部長 (10020752)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
21,000千円 (直接経費: 21,000千円)
1991年度: 21,000千円 (直接経費: 21,000千円)
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キーワード | 糖脂質 / ガングリオシド / モノクロ-ナル抗体 / 糖転移酵素 / エンドグリコシダ-ゼ / がん / 細胞接着因子 / 糖鎖 |
研究概要 |
ガングリオシド認識のプロ-ブとして結合タンパク質、抗体、糖の分解・転移酵素の研究を行って以下の成果を得た。 1。豚新生仔下痢症を起こす病原性大腸菌の繊毛はセラミド部分に水酸基をもつGM3(NeuGc)の結合親和性が高く、この糖脂質は成長に伴い減少することを見いだした(内貴)。2。シアロ糖鎖に特異的なモノクロ-ナル抗体を作成し、リンパ球系のシアリルSSEAー1はNK細胞と抗原刺激を受け活性化されたT細胞にのみ発現しており、消化器癌ではシアリルLe^aが強く発現し、両者ともELAMー1に結合する細胞性接着因子であることを明らかにした(神奈木)。結腸癌細胞と反応する抗体MSW113の抗原決定基糖鎖はシアリルLe^a構造であるが、NSー19ー9とは異なる抗原認識部位を持つ。この抗体を用いてヒト結腸癌組織から新しい4種の糖脂質を同定した。またこの組織のムチンには抗原決定基を持つ分子サイズの異なる多種類の糖鎖が存在していた(山科)。3。糖脂質の糖鎖部分を切り放すエンドグリコシダ-ゼを精製アクチベ-タ-と共に細胞に作用させると可逆的に増殖が抑制され、EGFのレセプタ-との結合は変化しないが、レセプタ-のリン酸化は低下することを見いだした(山形)。肝臓でグルコサミン転移酵素III活性もγGTPも非実質細胞群に高く、また糖鎖の分析から非実質細胞群由来のγGTPにはbisecting GlcNAcが存在することを明らかにした(谷口)。ガラクト-ス転移酵素活性は癌患者血清中に高値であるが、培養癌細胞から培地中にやや分子量の小さい酵素が放出されていることを見いだした(飯田)。4。前口動物の中で、軟体動物の二枚貝にマンノ脂質、巻貝類にガラクト脂質、また節足動物にはマンノ脂質が主成分で、さらに環形動物にガラクト脂質と新型ホスホコリン含有糖脂質の存在を明らかにした(杉田)。
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