研究課題/領域番号 |
03255105
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | (財)蛋白質研究奨励会 |
研究代表者 |
芝 哲夫 (財)蛋白質研究奨励会, ペプチド研究所, 所長 (30028089)
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研究分担者 |
森 謙治 東京大学, 農学部, 教授 (20011843)
畑中 保丸 北海道大学, 薬学部, 助手 (30111181)
小川 智也 東京大学, 農学部, 教授 (30087572)
稲垣 冬彦 東京都臨床医学総合研究所, 室長 (70011757)
磯部 稔 名古屋大学, 農学部, 教授 (00023466)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
18,000千円 (直接経費: 18,000千円)
1991年度: 18,000千円 (直接経費: 18,000千円)
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キーワード | シアル酸 / ノイラミニダ-ゼ / GQ1b / KDN / 化学合成 / 光アフィニティ-ラベル法 / GM1 / NMR |
研究概要 |
本重点領域研究の主題である糖脂質ガングリオシドの生物学的研究を進めるためには各種ガングリオシドまたはその誘導体の純粋試料の提供が重要な鍵をにぎっている。本研究班は昨年に引き続いてガングリオシドの化学合成の研究を推進し,大いに見るべき成果を挙げた。その成果は直ちに生物学的研究に反映され、ガングリオシドの化学合成の領域では世界的リ-ドを保つことができた。 まずガングリオシド類に不可欠な構成成分であるシアル酸の実用的な簡易化学合成法が始めて達成され、同時に合成されたシアル酸異性体に顕著なノイラミニダ-ゼ阻害作用が見い出されるに至った(芝)。ガングリオシド類の中でも、わが国で始めて永井によって発見された神経突起増大作用を有するGQ1bの純化学合成が企てられ、その分枝部の4糖鎖部分の合成が行われた(小川)。同じGQ1bの合成のために必要なシアル酸ー(alpha 2ー8)ーシアル酸部分の合成およびそれよりポリシアロ糖の合成が試みられた。またシアル酸に関連するデアミノノイラミン酸であるKDNの合成が行われた(磯部)。ガングリオシドに存在する脂質疎水性基の研究に関連して、一般のスフィンゴシンのCー2位の配置とは逆のR‐配置を有する海綿Xestospongia sp.のアミノアルコ-ルが化学合成された (森)。ガングリオシド生合成における重要酵素であるシアリルトランスフェラ-ゼ分子の化学構造解明のために光アフィニティラベル法を考案し、新規に開発した放射性標識ジアジリン化合物を導入した基質を合成し、シアリルトランスフェラ-ゼ阻害活性を測定した(畑中)。ガングリオシドの系統的NMR解析法を開発し、GM1,GD1a,GD1b,GT1bのNMRを詳細に検討し、ガングリオシドの立体構造解析の実例を示すことができた(稲垣)。
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