研究課題/領域番号 |
03256203
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
榎本 武美 東京大学, 薬学部, 助教授 (80107383)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | DNAトポイソメラ-ゼII / リン酸化 / 細胞周期 / Swiss 3T3 |
研究概要 |
DNAトポインメラ-ゼII(トポII)の活性制御機構の一つとしてリン酸化を想定し、細胞周期におけるリン酸化の変動および、トポIIの活性に影響を及ぼすリン酸化酵素の解析をおこなった。 血清濃度を下げることによりGo期に導入したSwiss3T3細胞の増殖を血清添加により誘導し、細胞周期におけるトポIIの量およびリン酸化の変動を調べた。 Go期で減少していたトポII量は、S期開始前に上昇し一定レベルに達し、S期後半で再び上昇してG_2ーM期で最大になった。一方、リン酸化は、S期で徐々に上昇し始め、G_2ーM期で最大になった。アフィディコリンによりDNA合成を阻害しG_2期への移行を阻止すると、G_2ーM期に相当する時期のリン酸化の上昇は観察されなかった。 次に、リン酸化のトポII活性に及ぼす影響を調べるために、精製したトポIIをアルカリ性ホスファタ-ゼで処理したところ、トポIIの活性は著しく低下した。この活性の低下したトポIIに、我々がトポIIの精製過程で見出した蛋白質リン酸化酵素(PKII)を作用させたところトポIIの活性が回復した。 以上より、トポIIの活性はリン酸化により制御され、トポIIの機能が必要とされるG_2ーM期にリン酸化が最大になることが明らかになった。PKIIが細胞内でトポIIを実際にリン酸化している酵素であるかどうかを確認することが今後の課題である。
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