研究課題/領域番号 |
03257203
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
河野 重行 東京大学, 理学部, 助教授 (70161338)
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研究分担者 |
黒岩 常祥 東京大学, 理学部, 教授 (50033353)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1991年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 色素体分化 / アミロプラスト / アミロプラスト核 / シンク・ソ-ス / 澱粉 / 転写制御 / in vitro転写系 / タバコ |
研究概要 |
シンク・ソ-ス関係の逆転や解消の時期の色素体遺伝子の発現制御機構を解析するには、このような関係の変化を制御された条件の基で同調的に起こし、それを経時的に解析できることが望ましい。このための条件をいくつか検討し、タバコ培養細胞系(BY‐2)を用いて、原色素体をアミロプラストへ分化させることを可能にした。改変Linsmaier & Skoog培地で7日間培養したBY‐2を、2,4‐Dを除き代わりに6‐benzylaminopurine(0.5mg/1)を添加した培地に植え継ぐと、原色素体は12時間目頃から澱粉を蓄積しはじめ、48時間目頃にはほとんど全ての原色素体がアミロプラスト化し、光学顕微鏡でも識別可能な澱粉粒を持つようになった。この間、細胞はほとんど増殖しないが、その澱粉蓄積量は約100倍にもなった。この誘導は比較的容易でしかも高い同調率を示し、多量の細胞を処理することが可能であることから、色素体の澱粉集積の良いモデルになるものと考えられる。アミロプラストは包膜が比較的弱い上に高密度の大きな澱粉粒を持つため、アミロプラスト核の無傷単離は容易ではない。従来法に比べよりマイルドな単離法を工夫し、アミロプラスト核を無傷単離し、in vitro転写系でアミロプラスト核の色素体遺伝子の発現パタ-ンを予備的に調べた。その結果、アミロプラストでは色素体遺伝子の転写量が原色素体の約1/2に抑えられており、各遺伝子の転写パタ-ンも原色素体とは異なっていた。特に、rpoBの発現が抑制されていることは注目される。このような実験系の開発によって、原色素体からアミロプラストを経て葉緑体への分化過程、すなわちシンク・ソ-ス関係の逆転期における、色素体遺伝子の発現調節機構を無傷単離色素体核を用いたin vitro転写系によって詳細に解析することが可能となった。現在、原色素体とアミロプラストの色素体遺伝子の転写制御様式の相違とそれぞれの色素体核の構築に関与する色素体核蛋白質の同定を行っている。
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