研究課題/領域番号 |
03258240
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
奥村 康 順天堂大学, 医学部, 教授 (50009700)
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研究分担者 |
八木田 秀雄 順天堂大学, 医学部, 助教授 (30182306)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
1991年度: 13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
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キーワード | CD2 / VLA / NK / LFA / ECM / Killer T |
研究概要 |
キラ-細胞と腫瘍細胞との結合、引き続いて起きるキラ-細胞の活性化に関与する分子群の免疫分子学的解析を行ってきた。 (a)遺伝子組み換え体を用いた方法で可溶性のCD2を作製し、マウスCD2のライガンドを検索した結果、従来知られていなかったLFAー3以外の新しいライガンドを同定することが出来た。NK細胞やキラ-T細胞の標的上のこのライガンドのin vivoにおける重要性を調べる手懸りができた。 (b)種々の細胞表面抗原の異なった腫瘍細胞株を用い、キラ-T細胞、NK細胞の機能発現に関与する接着分子群を同定し、その接着分子のin vivo in vitroの役割をマウス、ラットの動物実験で明らかにするために新たなモノクロ-ナル抗体産生株を得た。特に細胞外マトリックス(ECM)との接着に関与するインテグリン分子族と反応するモノクロ-ナル抗体の作製をおこなった。そして抗マウスβ3、抗マウスVLA4、抗マウスVLA5,又、抗ラットVLA4,抗ラットVLA5,等のモノクロ-ナル抗体の作製に成功した。得られた抗体を用いこれらのVLA分子のキラ-細胞による細胞障害過程への関与を明らかにしつつある。 (c)腫瘍の種類によっては、例えば腺癌等、ファイブロネンチン等の細胞外マトリックス(ECM)がその表面に存在しているものが多いことも判明した。そのECMを介し、キラ-TやNK細胞が活性化される場合、VLAを介したシグナルがT細胞レセプタ-(TCR)からのシグナルとCoーstimulatoryに働くことを明らかにしたが、リンパ球がPreーactivateされた状態にあるとTcRからのシグナルの有無にかかわらず、VLAから細胞内にシグナルが伝わり、核内因子のAPー1を介しセリンエステレ-スや、ILー2の産生といった一連の活性化が起きることが明らかとなった。
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