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C線維は可塑性誘導装置であるか否か

研究課題

研究課題/領域番号 03260204
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

加藤 伸郎  京都大学, 医学部, 助手 (10152729)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1991年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードシナプス可塑性 / サブスタンスP / タキキニン / スライス
研究概要

神経回路可塑性の一つであるシナプス伝達長期増強(LTP)の誘発には、細胞内カルシウム濃度上昇が不可欠であることが知られている。このカルシウム流入経路としてNMDA受容体の関与が従来よく調べられてきたが、その他の可能性についてはよく検討されていない。
サブスタンスPはG蛋白質関連の経路を介して細胞内カルシウム動員機構を活性化しうる内因性活性物質であり、ニュ-ロモジュレ-タ-として理解されている。この物質は種々の細胞において細胞内貯蔵庫からカルシウムを放出させ,一方K電流のひとつであるM電流を抑制する。M電流抑制の結果,細胞の脱分極傾向がより高まり,それがNMDA受容直チャンネルのマグネシウムブロックを軽減し,また電位依存性のCaチャンネルを活性化しうる。そこでサブスタンスPを含んだリンガ-液中で、ラット大脳皮質スライス標本を用いてLTP誘発を試みた。5ー10マイクロモルでは5ー10mV程度の脱分極をきたしたので、1ー2マイクロモルにて試みたところ、EPSPの形状に変化を起こさず,膜電位にも変化はなかった。そこでテタヌスを与えると,71.4%の例では増強がおこり30分後にも十分維持されていた。しかし残りの例では増強も減弱も起こらなかった。
この結果は、従来ニュ-ロモシュレ-タ-として知られてきたサブスタンスPが可塑性誘発作用を持つことを示し、C線維系においても同様の作用を発揮することを示唆するものである。
今後、カルシウム動員機構について種々の阻害剤を使って調べ、とくに脊髄後角に力点をおいて調べたい。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書

URL: 

公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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