研究課題/領域番号 |
03261205
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
岸本 健雄 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (00124222)
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研究分担者 |
立花 和則 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (60212031)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | cdc2キナ-ゼ / CDK / サイクリンB / G1サイクリン / MPF / MAP / 細胞周期 / 核移行 |
研究概要 |
細胞複製の細胞周期上での主な制御点は、G1/S期移行(ゲノム複製)とG2/M期移行(ゲノム分配)にある。本研究の目的は、この両点での移行をサイクリン依存性の分裂酵母cdc2遺伝子産物関連キナ-ゼ群(CDKs:cyclinーdependent cdc2ーrelated protein kinases)がどのようにして制御するのかを明らかにすることにあり、本年度に得られた成果は以下の通りである。 〈G2/M期移行〉ヒトデ卵成熟開始時のcdc2・サイクリンB複合体(MPF;Mーphase promoting factor)の細胞内局在を追跡したところ、G2期末ではサイクリンBは全てcdc2蛋白質と既に複合体を形成して細胞質のみに存在するが、M期への移行開始を促すと、活性型に変換されてから一部が核内へ移行し、核膜を崩壊させることが判明した。MPFの一部は核内では凝縮しつつある染色体に集積し、他の一部は星状体および分列装置に集積した。微小管へのMPFの結合については、精製したcdc2・サイクリンB複合体と微小管との結合実験からMAPs(microtubuleーassociated proteins,微小管結合蛋白質)を介しており、活性型の複合体はこれらのMAPsをリン酸化しうることが判明した。MPFが実際の細胞内において機能するためには、cdc2・サイクリンB複合体内での分子修飾による活性化だけではなく、その細胞内の局在の制御も必要であるといえる。 〈G1/S期移行〉CDKsはG1サイクリンと結合して機能すると目されている。G1サイクリンの一つであるサイクリンDに対するアフリカツメガエルホモログのcDNAをクロ-ン化し、これをもとにGST(glutathione Sーtransferase)とサイクリンDの融合蛋白質を作製した。現在、アフリカツメガエル卵抽出物を用いてその機能を解析中であり、サイクリンBとは異なった種類のCDKが結合していることが示唆されている。
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