研究課題/領域番号 |
03263102
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
水上 茂樹 九州大学, 医学部, 教授 (90037325)
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研究分担者 |
住本 英樹 九州大学, 医学部, 助手 (30179303)
南里 宏樹 九州大学, 医学部, 助手 (80150415)
大石 智也 産業医科大学, 講師 (50038907)
竹重 公一朗 九州大学, 医学部, 助教授 (10037450)
村井 由之 産業医科大学, 教授 (80038637)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | MPTP / MPP^+ / ミトコンドリア / 活性酸素 / 脂質過酸化反応 |
研究概要 |
1.ミトコンドリアを用いた研究。 (1)MPP^+によりNADH依存性O_2生成の誘導と脂質過酸化反応の増大。 ウシ心筋亜ミトコンドリア粒子にMPP^+を加えると、ド-パミンニュ-ロンのミトコンドリアに存在すると思われる濃度でNADH依存性O_2生成を誘導した。O_2生成は、NADHーユビキノン還元活性がMPP^+で阻害されるのと並行した上昇した。MPP^+は、ADPーFe^<3+>存在下におけるNADH依存性脂質過酸化反応を増大させたが、コハク酸添加により抑制された。この抑制は、内在性ユビキノンの還元と相関していた。これらMPP^+によるO_2生成誘導と脂質過酸化反応の増大は、MPP^+による細胞死と関わっているものと考えられた。 (2)MPP^+による脂質過酸化反応の抗NADHーユビキノン還元酵素抗体を用いた研究。 パ-キンソン病の際、黒質ミトコンドリアのNADHー2ビキノン還元活性が選択的に低下しており、そのサブユニット量の低下がみられる。一方、ミトコンドリアの脂質過酸化反応により、NADHーユビキノン還元活性がまず低下することが知られている。よって、NADHーユビキノン還元酵素(ComplexI)をウシ心筋から精製し、それに対するウサギ抗体を作成した。この抗体を用いたコントロ-ル亜ミトコンドリア粒子に対するイムノブロットでは、約25本のバンドが認められたが、脂質過酸化反応を起こした粒子では、分子量約2.5万のバンドが消失していた。今後、PCー12細胞をMPP^+で処理した時のComplexIサブユニット動態について検討してゆくつもりである。 2.培養ラット褐色細胞腫細胞(PCー12細胞)を用いた研究。 培養PCー12細胞にMPP^+を加えると、細胞死がみられた。その半致死量は、約1mMであり、半致死時間は、約48時間であった。ユビキノンのアナログであるアバン(イデベノン)添加は、MPP^+による細胞死を抑制した。
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