研究課題/領域番号 |
03263214
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
塩坂 貞夫 大阪大学, 医学部, 助教授 (90127233)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | bFGF / 脳 / 神経栄養因子 / 視床下部下垂体系 / 免疫反応性 |
研究概要 |
FGFは牛下垂休から線維芽細胞の増殖作用をマ-カ-にして発見された成長神経成長因子であるが、最近の研究により神経細胞に特異的受容体があること及び神経細胞の突起伸展作用をゆうすることなどが発見され、神経細胞の成長因子である可能性が高まっている。この神経栄養作用については神経成長因子と比較しても数倍以上の成長作用がみられることから、脳の成長には欠かすことの出来ないものであることが次第に明かとなっている。それでは脳内においてどの様な部位がFGFを産生し、また含有しているのであろうか?現在のところこれについてはほとんど情報がない。我々は今回この解答をえるために、2種のFGFのうちbFGF(塩基性線維芽細胞成長因子)をえらびその抗体を作成し脳内での分布を検討した。その結果ラット脳はきわめて豊富なbFGFの免疫陽性反応を有し、またその分布は特定の神経細胞に限局する特徴的な分布パタ-ンを示した。すなわち、陽性細胞は大脳皮質の第5層錐体細胞、、大細胞性基底核、嗅球、視床下部、中隔核、淡蒼球、海馬、赤核、扁桃体、小脳、運動性脳神経核にはきわめて数多くのbFGFを含有する細胞群が見られた。そのほか、視床下部下垂体においてはやはり豊富なbFGF陽性構造がみられ、一部はバゾプレッシン、オキシトシンと共存する、視床下部後葉系もFGF陽性であることが明かとなった。これら陽性細胞が産生細胞であるかどうかそのmRNAを同定することが今後の課題である。
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