研究課題/領域番号 |
03263219
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
栗山 欣弥 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (20079734)
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研究分担者 |
大熊 誠太郎 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (30152086)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1991年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 脳虚血 / 神経細胞死 / アストログリア / GABA取り込み / グルタミン酸取り込み / 初代培養 / アシド-シス |
研究概要 |
脳虚血下では、低酸素症のみならず、脳内微小環境がアシド-シスに傾くことは明らかである。このようなアシド-シスの条件下で、神経細胞周辺の微小環境に影響を与えると考えられるアストログリアの機能変化について、初代培養を行ったアストログリアを用いて検討を加えた。 アストログリアの初代培養には、生後一日目のマウス新生児の大脳皮質を用い、トリプシン処理などにより採取した細胞を、10%ウシ胎児血清で培養したのち、3代継代したものを使用した。アストログリアは、pH7.4、7.2、7.0、6.8、6.5の培養液で5日間培養したのち、実験に供した。アストログリアへの[ ^3H]GABAの取り込みは、pHの低下に伴って低下を示すのに対し、[ ^3H]グルタミン酸の取り込みは、pHの低下に伴って、逆に増加を示すことが観察された。一方、アセチルコリンエステラ-ゼ活性は、異なるpHを有する培養液による培養を行っても、何らの変化も受けなかった。 以上の結果より、アストログリアは脳虚血に伴い神経細胞外への放出が増加するグルタミン酸の除去を行うことにより、神経細胞に及ぼすグルタミン酸の過剰興奮作用を抑制し、脳虚血下における神経細胞死の進展に対し、防御的に作用している可能性が考えられる。
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