研究課題/領域番号 |
03264215
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
小椋 光 熊本大学, 医学部, 助教授 (00158825)
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研究分担者 |
山中 邦俊 熊本大学, 医学部, 助手 (90212290)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ftsH遺伝子 / 膜タンパク質 / タンパク質の局在化 / secY遺伝子 / ペニシリン結合タンパク質 / fur遺伝子 / 抑制変異 |
研究概要 |
1.ftsH遺伝子は致死性を示し、PBP3の膜への局在化を阻害することをパルス・チェイス実験により明らかにした。またftsH変異はβーlactamaseの前駆体の蓄積も引き起こしたが、マルト-ス結合タンパク質や外膜タンパク質OmpAは影響を受けないことが分かり、FtsHタンパク質の基質特異性が示された。PBP3の膜への輸送はsecY,DF,E変異によって影響されるが、secB変異による影響は観察されなかった。ftsH変異の高温致死性を抑制するsfhA変異を解析し、sfhA遺伝子は鉄イオンの輸送系を構成するオペロン群の共通のリプレッサ-をコ-ドするfur遺伝子であることを明らかにし、細胞内鉄イオン濃度がFtsHタンパク質の活性に影響する結果を得た。別の抑制変異sfhBは56.5分に位置する新しい遺伝子に起こった変異であることを明らかにし、現在sfhB遺伝子の構造解析を進めている。 2.FtsHタンパク質はATP結合配列を持つ分子量70.7kDaの膜タンパク質と推定されていたが、細胞分画法、TnphoAによる解析および免疫電顕の結果より、FtsHタンパク質はC末側に大きな細胞質ドメインを持つ内膜タンパク質であることが明かとなった。 3.秋山・伊藤との共同研究により、ftsH変異株ではSecYタンパク質のトポロジ-変化していることが分かった。これがSecYタンパク質との特異的相互作用を意味するのか、あるいは内膜タンパク質のトポロジ-に共通にかかわるのか現在解析中である。
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