研究課題/領域番号 |
03265204
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
東江 昭夫 東京大学, 理学部, 教授 (90029249)
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研究分担者 |
田中 一馬 東京大学, 理学部, 助手 (60188290)
松井 泰 東京大学, 理学部, 助手 (50229407)
菊池 淑子 東京大学, 理学部, 助教授 (00138124)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1991年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 神経線維腫症一型 / 出芽酵母 / ラス / IRA / GAP |
研究概要 |
NF1(神経線維腫症1型)タンパク質は出芽酵母のRASの負制御遺伝子IRA1,IRA2産物とホモロジ-を示し、その〓度はGAP(ras GTPase Activity Protein)に対するよりも高いことが判っている。酵母のIRA1あるいはIRA2遺伝子の変異株では、増殖制御が異常となり、熱ショック感受性をはじめ、様々な表現型を示す。NF1遺伝子のcDNAを酵母発現ベクタ-に連結し、ira変異株で発現させたところ、ira1,ira2両変異株の熱ショック感受性が抑圧された。従って、NF1遺伝子は酵母においても機能することが示された。 神倒線維腫症1型がras経路の攪孔により生じることが明らかになったが、その発症のメカニズムをさらに詳細に知るためには、NF1タンパク質の機能ドメインの解析が重要である。NF1は、酵母のIRAタンパク同様3000近いアミノ酸からなる巨大なタンパク質であるが、GAP活性をコ-ドするドメインはその内の約10%に過ぎず、残りのドメインの機能が注目される。最近の、NF1患者から分離した変異NF1遺伝子の解析によると、このGAPドメイン以外のドメインに変異が生じている場合が見出されており、また、我々の結果から、同様の変異がIRA遺伝子に生じると、IRAの機能が欠損することも判っている。従って、GAP活性ドメイン以外のドメインがNF1タンパク質にとって重要な機能を担っているのは明らかである。ira変異株を用い、酵母において変異NF1遺伝子を発現し、その生物活性を評価することができるようになったので、現在その方向で、GAPドメイン以外のドメインの解析を進めている。
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