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ルネサンスにおける人文主義的自然観

研究課題

研究課題/領域番号 03301002
研究種目

総合研究(A)

配分区分補助金
研究分野 哲学
研究機関千葉大学

研究代表者

佐藤 三夫  千葉大学, 教養部, 教授 (30094973)

研究分担者 斉藤 泰弘  京都大学, 文学部, 助教授 (70115848)
片山 英男  東京大学, 文学部, 助教授 (70114436)
伊藤 博明  埼玉大学, 教養部, 助教授 (70184679)
西本 晃二  東京大学, 文学部, 教授 (00012352)
岩倉 具忠  京都大学, 文学部, 教授 (50093191)
研究期間 (年度) 1991 – 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1992年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1991年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
キーワード聖トマスの商業観 / バルツィッツァのキケロ模倣 / ピコの自然魔術 / 詩人ランディーノ / ルチェッライの園 / エブレオのユダヤ的自然観 / カルダーノの夢 / 旅するヒューマニスト・ペトラルカ / 人文主義(Humanism) / 自然観 / ブルーニ / ガリレオ / 太陽中心説 / セルヴァンテス / スコラ学 / ルネサンス / プラトン主義 / ヘルメス主義 / ケプラ- / レオナルド
研究概要

以下,研究成果報告集にまとめられた課題研究の概要を述べる。先ず西本晃二は,聖トマスの著作がイタリアの13世紀後半の自治都市(コムーネ)的現実を反映したものであることを,トマスの都市観,商業観,利潤観などの分析を通じて明らかにした。こうして人間の自然的側面としての経済に関する前ルネサンス的見解を解明した。片山英男は東京大学総合図書館所蔵のバルツィッツァの『緒言集』に関する詳細な文献学的分析を通じて,この著作が伝キケロの『ヘレンニウス宛弁論術』の教説を書簡へ応用しようとしたものであることを明らかにした。こうしてルネサンスのキケロ模倣の初期の唱道者であるバルツィッツァの具体的活動が示された。伊藤博明はピコ・デッラ・ミランドラの自然魔術におけるユンクス(呪力)の概念を歴史的に解明した。加藤守通は,ブルーノにおける神と宇宙との関係を,超越的な面と内在的な面とが共存し,その間を揺れていると論じている。清瀬卓はルネサンスにおけるecdoticaの展開から説き起こし、今までわが国で研究されなかったランディーノの詩人としての生涯を明らかにした。根占献一は,メディチ家に庇護されたフィチーノによるプラトン・アカデミーと,メディチ家に多少とも批判的であったベルナルド・ルチェッライによる「ルチェッライの園」とを取り上げて,ルネサンスにおける庭園の政治的文化的意義について論じている。本田誠二はレオン・エブレオの『愛の対話』におけるユダヤ的自然観を分析した。榎本恵美子はカルダーノの自伝と『夢の書』を手掛かりとして,彼が夢を天体の影響力によるものと考えていたことを明らかにする。佐藤三夫はルネサンス・ヒューマニズムの展開を,フランスを中心とした中世文化とイタリア古来の伝統的文化との総合と見て,その総合が幼少のころから国際的な仕方で旅することを課せられたペトラルカによって,典型的に具体的に遂行されたことを解明した。

報告書

(3件)
  • 1992 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (15件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (15件)

  • [文献書誌] 佐藤 三夫: "伊藤博明『ヘルメスとシビュラのイコノロジー』" 日伊文化研究. 第31号. (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] レオーネ,エブレオ著,本田 誠二訳: "愛の対話" 平凡社, 616 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] ポール,オスカー クリステラー著,佐藤 三夫監訳: "イタリア・ルネサンスの哲学者" みすず書房, 263 (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Mitsuo Sato: "On <<Iconology of Hermes and Sibyls>> by ITO,hiroaki" Studi di Cultura Italo-Giapponese. XXXI. (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Leone Ebreo: Heibon-sha. Dialoghi d'amore (****) translated into Japanese by Seiji Honda, (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Paul Oskar Kristeller: Misuzu Shobo. Eight Philosophers of the Italian Renaissance (**************) translated into Japanese by Mitsuo Sato et alii, (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 佐藤 三夫: "伊藤博明著『ヘルメスとシビュラのイコノロジー』" 日伊文化研究. 第31号. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] レオーネ・エブレオ著,本田 誠二訳: "愛の対話" 平凡社, 616 (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] ポール・オスカー・クリステラー著,佐藤 三夫監訳: "イタリア・ルネサンスの哲学者" みすず書房, 263 (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 佐藤 三夫: "ペトラルカの自然観ー『医者に対する非難』をめぐって" 上智大学中世思想研究所編『中世の自然観』創文社刊. 225-265 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 佐藤 三夫: "サルタ-ティとブル-ニにおけるペトラルカ" 『イタリア学会誌』. 第41号. 126-183 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 矢内 光一: "自然,偶然,技術ープラトン『法律』第十巻における「知者たち」の説について" 『横浜国立大学人文紀要第一類哲学・社会科学』. 第37輯. 93-102 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 伊藤 博明: "Eugenio Gorin.Ermetismo del Rinascimento" 『イタリア学会誌』. 第41号. 256-263 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 伊藤 博明: "ヘルメスとシビュラのイコノロジ- ーシエナ大聖堂舗床に見るルネサンス期イタリアのシンクレティズム研究ー" ありな書房, 310 (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 榎本 恵美子(渡辺 正雄 編著): "ケプラ-と世界の調和" 共立出版株式会社, 272 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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