研究課題/領域番号 |
03301008
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
美学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岩城 見一 京都大学, 文学部, 助教授 (40025086)
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研究分担者 |
金田 千秋 筑波大学, 芸術学系, 助教授
魚住 洋一 京都市立芸術大学, 美術学部, 助教授 (10168669)
村田 純一 東京大学, 教養学部, 助教授 (40134407)
米澤 有恒 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (70093341)
太田 喬夫 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (30098230)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
1992年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1991年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | 形象 / 情報 / 気分 / 仮象 / 完全性 / 実証的形而上学 / ゲシュタルト / 感性的認識 / 形象認識 / 感性的認識と言語的認識 / M.ハイデッガ-の芸術哲学 / 美の完全性 / 20世紀現象学的美学 / G.ベ-ム / M.イムダ-ル / 様式史 |
研究概要 |
本研究は分担者全員が順次研究成果の中間発表を口頭で行い、それを巡って議論を積み重ねることで各自の知見を広めつつ課題の共通性を確認していくという方法がとられた。各分担者の発表は以下の通りである。(1)形象認識の固有性(岩城)(2)美と完全性(米澤)(3)G.ベ-ムの芸術経験(4)形象と直観(井面)(5)N.オレ-ムの美学(ゲスト発表者:中村)(6)鏡の物質性(太田)(7)美的なものの時間性-ガダマ-と芸術の読解の問題(加藤)(以上1991年)(8)情報史観(室井)(9)大学院博士課程学生二名によるW.ベンヤミンのアウラ論、およびベルクソンの美学の映画理論への適用(10)気分について-感性論としての美学への寄与(小林)(11)コリングウッドにおける感性的認識としての美学(北村)(12)現実と仮象-サルトルとレインを手がかりとして-(魚住)(13)感性的認識と実証的形而上学(上村)(14)形の知覚-ゲシュタルトをめぐる心理学と哲学(村田)(以上1992年)。以上の発表とそれを巡る議論を通して、感性的認識の学としての美学は、古代の存在論から現代の情報理論に至るまでの人間の経験に即した認識とそれに基づく人間存在の意味を問う学問であることが際立たされたように思われる。それゆえ美学は美や芸術といった特殊な対象領域に限定されることはできず、常に他の領域に対して開かれた学問でなければならないということが改めて確認された。この視点に立つとき、美学が従来主たる対象としてきた美と芸術の世界も、決して人間的な生から孤立した特殊分化領域に閉ざされたものではなく、むしろ特有の存在方式を有することによってかえって文字どおり歴史的な人間存在の特性を端的に示す世界であることが明らかになる。
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